IBMによるレノボへのPC事業売却に米下院議員が反対

David Becker (CNET News.com)2005年01月27日 12時59分
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 IBMが進めていたLenovo GroupへのPC事業売却計画について、一部の連邦議会議員が懸念をあらわにしている。規制当局は売却によって生じる安全保障上のリスクについて時間をかけて調査すべきだというのが、議員らの主張だ。

 下院の要職にある3人の議員たちが米国時間25日、John Snow財務長官宛てに書簡を送付し、財務省の対米外国投資委員会(CFIUS)はIBMによるPC事業売却計画について詳細に調査すべきだと主張した。

 書簡を送付したのは、国際関係委員会委員長のHenry Hyde(共和党:イリノイ州選出)、軍事委員会委員長のDuncan Hunter(共和党:カリフォルニア州選出)、中小企業委員会委員長のDon Manzullo(共和党:イリノイ州選出)の3名。書簡には、「まず、この取引によって、米国の高度な技術と法人資産が中国政府の手に渡ってしまう可能性がある。次に、ライセンス供与が可能であったり、輸出規制の対象となる技術が中国政府の管理下に置かれてしまうことも考えられる。そして最後に、この取引によって、米国政府は、中国政府が参加したり、あるいは中国政府が履行者となったりするようなPC関連の契約を締結しなければならなくなる可能性がある」と書かれている。

 IBMは昨年12月に、PC事業をLenovoに17億5000万ドルで売却すると発表した。Lenovoは、Legendと名乗っていた時期に中国最大のPCメーカーとなり、その後も徐々に事業を拡大していった。今回の契約に基づき、LenovoはIBMのPC事業を引き継ぐが、5年間はThinkPadなどのIBMブランドを使用できる。IBMは、米国に新たに設立される新生Lenovoの株式の18.9%を保有する。

 ニュースサービスのBloombergは今週、匿名の情報源の話として、CFIUSがIBMとLenovoの取引を調査していると報じた。CFIUSは、外国企業による米国企業買収を調査する委員会だ。財務省の関係者は安全保障上の問題があるとして、この問題に関するコメントを控えている。

 本来、CFIUSは1月末までに、売却を認めるか否かの判断を下す予定だった。CFIUSが売却を認めなかった場合、IBMは計画を実行するために、詳細な調査を受け、大統領の承認を得る必要がある。しかし3人の下院議員は、売却計画が連邦議会の閉会中に発表されたことから、1月末というのは現実的な期限ではないと述べている。

 「これは重要な問題である。連邦議会や各関係機関は、もっと時間をかけて、この取引を評価し、意見を出していく必要がある」(同書簡)

 IBMの広報担当Ed Barbiniによると、同社はCFIUSに必要書類を提出済みだという。「今回の取引に関する調査を受けるにあたって、われわれは通常通り、所定の手続きに従っている」(Barbini)

 独禁法に抵触しないことは今月に入って、連邦取引委員会(FTC)が認めており、IBMはLenovoにPC事業を売却するうえでのハードルを1つ克服している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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