日本BEAシステムズは20日、今夏以降にリリース予定のアプリケーションサーバ最新版、BEA WebLogic Server 9.0(コードネーム:Diablo)について、プレス向けのブリーフィングを行った。同社チーフテクニカルストラテジストの伊藤敬氏は、Diabloのリリーステーマが「ノンストップのアプリケーションサーバであること、ハイエンドからローエンド、また情報系から基幹系まで全領域をカバーする汎用性の高いプラットフォームであること、そしてSOAの基盤となるものであることだ」とした。
日本BEAシステムズ チーフテクニカルストラテジスト 伊藤敬氏 |
伊藤氏は、Diabloにおける新機能や向上された機能について説明した。そのひとつにLive Update機能がある。これは、システムを止めずにアプリケーションの更新やWebLogic Serverのバージョンアップができるというもの。また、スクリプト言語Jythonを活用したツールで、簡易的にパッチプログラムを作成し、実行することが可能となったほか、ディザスタリカバリを意識し、複数のデータセンターを介したフェイルオーバーも実現するという。
またDiabloでは、WS-Reliable Messagingなどの次世代Webサービス技術が実装されている。現バージョンでも実装されている部分があるというが、「正式にサポートを表明することで、今後これらの技術を推進するという意思表示だ」と伊藤氏はいう。
BEAが新製品をリリースするのは、「約1年半ぶり」と、同社マーケティング本部 本部長の保阪武男氏。同氏によると、今年はESB(エンタープライズ・サービス・バス)製品のQuickSilver(コードネーム)がDiabloと時期を同じくしてリリースされるほか、ポータルやインテグレーションなど、全般的なプラットフォーム製品も発表予定だという。
さらに保阪氏は、今後の計画として、バーティカル市場に向けた製品を用意していくと述べた。「SOAにおいてサービスデリバリプラットフォームという概念があるが、これはサービスをいかに迅速に展開できるかがキーとなる。そのための基盤が要求されており、その答えとしてBEAは各市場に特化した製品を提供する」と保阪氏は述べ、例えばSIPなど通信に特化したプロトコルをサポートするようなアプリケーションや、RFIDをサポートするソリューションを用意する予定だとした。
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