CNET News.comが入手した情報によると、Hewlett-Packard(HP)は米国時間17日に、オペレーティングシステムOpenVMSの新バージョンを発表する計画だという。同バージョンは、Itaniumに対応する。
HPは17日にOpenVMSバージョン8.2を発表する。この計画に詳しい情報筋によると、Open VMSは同バージョンで初めてItaniumプロセッサに対応するという。翌18日には、同社CEOのCarly Fiorinaがウェブキャストを行い、Itanium搭載サーバの新製品ラインを大々的に発表する予定だ。
HPが今回の発表を行う背景には、既存の顧客層を維持したいという狙いがある。この顧客層は現在、IBMやSun Microsystemsなどのライバル企業からも主な販売ターゲットとされている。OpenVMSを利用する顧客の多くは現在、ハードウェアとソフトウェアの移行を検討する時期に差し掛かっている。OpenVMSの土台であったAlphaプロセッサの製造を段階的に廃止していく計画のHPにとって、このことは頭痛の種になっていた。
今後は、同一のItaniumサーバ上で、WindowsとLinux、HP-UXのほかにOpen VMSを稼動させることが可能になる。17日の発表では、このような組み合わせを容易に実現するための新しい価格設定やサポート体制も発表されるものと見られる。
HPは、OpenVMSの発表計画についてコメントを控えている。
新しいOpenVMSは、Alpha向けのバージョンに搭載されていた機能の多くを引き継ぐ予定だ。その一例として、システムの信頼性を向上させる目的で利用されるクラスタリング機能が挙げられる。この機能を使うと、障害やアップグレードなどでクラスタシステムの1台のマシンが停止したときも、そのマシンで実行されていたアプリケーションを他のマシンが引き継いで実行することが可能になる。
だが最新のOpenVMSはItaniumの負の影響も受ける。Itaniumプロセッサファミリは出荷が遅れるなど、デビューの時からトラブルに見舞われており、Intelが当初設定した出荷目標はまだ達成されていない。Itaniumはまた、IBMのPowerやSunのUltraSPARCなどのプロセッサとの厳しい競争にもさらされている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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