Hewlett-Packard(HP)は米国時間1月31日、同社のOpenVMSをIntelのItaniumプロセッサに対応させたことを明らかにした。Itaniumを搭載したi2000サーバを用いて、同OSの動作を確認したという。AlphaからItaniumに切りかえることでOpenVMSの存続を図る。
「Oracleなど主要なソフトウェア企業に向けた開発者キットの提供を、6月から始めることができるだろう。OpenVMSベースのItanium搭載サーバを、その1年後には出荷したい」(HPのOpenVM部門バイスプレジデントのMark Gorham)
HPは現在、全てのサーバを対象にItaniumへの移行を進めている。同社のAlphaプロセッサは2004年を最後に製造を中止する予定だ。
25年の歴史を誇るOpenVMSは広く利用されているものではないが、HPにはOpenVMSから撤退できない事情がある。病院、証券取引所、通信会社といった大手顧客が今も導入しているからだ。
OpenVMSのItaniumへの移行には懸念を抱く声もあるが、HPは自信を示している。Oracle、Computer Associates、BMC、BEA Systemsといった主要なソフトウェア企業がOpenVMSのItanium対応を歓迎しているという。「専門分野のソフトウェア企業の85%から支持を得ている。今回、Itanium対応を実証したことで、その数はさらに増えるだろう」(Gorham)
Gorhamの試算によると、約40万台のサーバで今もOpenVMSが動作しているという。OpenVMSを利用している病院はおよそ2000にのぼる。
HPは、OpenVMSを採用するサーバを、2004年の半ばまでに2ウェイ、4ウェイ、8ウェイ、可能なら16ウェイのプロセッサ構成で用意する計画だ。2004年後半には32ウェイと64ウェイのモデルを発表し、すべて好調なら、2005年に128ウェイのSuperdomeにOpenVMSを搭載したいとしている。
OpenVMSの存続を危ぶむ声は絶えないが、ユーザーからは厚い信頼を得てきた。OpenVMSの特徴の1つは充実したクラスター機能だ。HPはItanium移行における重要なステップとして、AlphaベースとItaniumベースのコンピュータで構成するOpenVMSクラスターをサポートする意向である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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