IntelはItanium 2プロセッサに関して、Hewlett-Packard(HP)とMicrosoftから、良いニュースと悪いニュースを1つずつ聞かされた。
HPは、これまでで最速のItanium 2プロセッサを搭載したハイエンドのサーバを1月18日に発表すると、同製品に詳しい関係者が明らかにした。一方、Microsoftはワークステーション向けWindowsのItanium 2対応版の開発を中止した。
サーバ向けWindowsのItanium 2対応版については、Microsoftは今後も販売を続けていくと同社の関係者は述べている。だが、ワークステーション用としてはx64--IntelのXeon/PentiumやAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteron/Athlonに64ビットメモリ拡張を追加したチップ--対応のOS開発に注力していくとしている。Windows XP Professional x64 Editionは、今年前半に出荷の予定だ。
Microsoftのこの動きは特に驚くべきことではない。それというのも、Intelと共同でItaniumの開発を進めて、Itaniumベースのワークステーションを販売する唯一のコンピュータメーカーだったHPが、昨年同製品ラインの製造を中止しているからだ。
だが、Itanium製品にとって、これは打撃といえる。同チップは、たとえばプロセッサの設計やデジタルアニメーションの処理、航空力学解析など、ワークステーションで処理する計算に適した設計になっている。これについて、根本的な問題は、XeonやOpteronのような64ビット対応のx86プロセッサのほうが安く販売されていることだと、Pund-ITのアナリストCharles Kingは述べている。
「2007年までにItaniumとXeonの価格差をなくすというのがIntelの計画だ。しかし、いまは市場が2年間も(Itaniumの価格下落を)待てないという状況にある」(King)
Intel広報担当のErica Fieldsは、同社がワークステーション向けのItaniumを継続するかどうかについては言及していないが、この市場にはXeonのほうが向いているとコメントしている。「Itaniumはワークステーション向けの市場では振るわなかった」と同氏は述べ、「Itaniumが本当に狙っているのは、ハイエンドのサーバ向け市場だ」と付け加えた。
Microsoftでは、Itanium向けにいくつかのサーバソフトウェア製品を準備中だ。このなかには、開発ツールのVisual Studio 2005、サーバアプリケーション向けのフレームワークである.Net Framework 2005、データベースのSQL Server 2005などが含まれると、同社は声明で述べている。
HPは依然としてItanium搭載サーバに肩入れしており、Integrityサーバ製品の研究開発とマーケティングに3年間で30億ドルを投入すると発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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