日本ヒューレット・パッカード(HP)は17日、同社が昨年12月に発表したブレードシステムソリューションの新ブランドHP BladeSystemについて記者説明会を開催した。これまで同社のブレード製品は、x86サーバProLiantの一部として展開していたが、BladeSystemブランドとして独立させることで、HPは今後ブレード製品により注力することになる。
HPが新ブランドを立ち上げてブレード戦略を推進する理由について、同社エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部長の上原宏氏は、「x86サーバ市場は、出荷台数が伸びてはいるが金額は頭打ちになりつつあるのが現状だ。一方、ブレードサーバ市場は
HP BladeSystemとは、「モジュール化されたハードやソフトのコンポーネントが仮想環境で稼働し、かつそれらをひとつのコンソールから管理できるシステム」と、同社エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部 ビジネスプランニング部長の橘一徳氏。同システムのキーワードとして橘氏は、「モジュール化」「統合管理環境」「仮想化」「自動化」を挙げ、「システムをモジュール化することで、必要な機能を必要な時に柔軟に拡張することが可能となる。統合管理環境を提供することで、多種多様のサーバおよびOSを効率的に管理できる。仮想化の実現で、サーバ統合の際にも複数のOSを稼働させることができ、システムの稼働率も向上する。自動化されたシステム環境で、IT部門の業務効率が改善され、戦略的なITシステムのために投資が行えるようになる」と説明する。このシステムを提供することで、ユーティリティコンピューティングが実現するという考えだ。
HPでは、同システムの展開を促進するための新たな導入支援サービスやファイナンスサービスを発表した。ハードウェアやソフトウェアをトータルにシステム構築する導入サービスの提供はもちろん、管理ツールSystems Insight Managerを用いた運用管理ノウハウのユーザー教育サービス、出荷前にブレードをラック本体に組み込んで出荷するラッキングサービスなどを提供する。また、来月からは新たなファイナンスサービスとして、従量課金型プライシングの提供を開始するという。このサービスにより、ユーザーは必要なサーバリソースを必要な分だけ購入でき、本格的なユーティリティ料金モデルが実現することになる。
HPでは、これらのブレード戦略により、2005年の国内ブレードサーバ市場のシェア30%獲得をめざすとしている。
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