Hewlett-Packard(HP)は、注目を集めたユーティリティコンピューティングのパッケージの提供を中止した。ただし、ここに使われた多くの技術は他の取り組みで活用されることになる。
HPは、同社の「Utility Data Center(UDC)」パッケージの提供を中止する決定を下した。管理者向けの同パッケージは、サーバやストレージをつなぎ合わせ、需要の変化に応じてタスクを割り当てられるように設計されていた。
UDCは、ユーティリティコンピューティングのコンセプトを具体化した初期の例の1つとして注目を集めた。だが、システム全体の実装に何百万ドルもかかるものだった。その結果、これを導入した顧客はほとんどなかったと、HPのDon Gentileは述べている。
HPは、UDCで使われているサーバ管理用や計算処理能力配布用のツールの多くを、ソフトウェアモジュールとして提供することにした。たとえば、現在UDCツールの一部は、同社のBladeSystemの一部となり、ブレードサーバの制御に使われている。
「我々のビジョンに変更はない。アプローチが変わっただけだ」(Gentile)
今回の変更に伴い、HPは一部の社員を解雇している。Gentileによると、人員削減の規模は200人以下になるという。
HP最高経営責任者(CEO)のCarly Fiorinaは、予想を下回った前四半期の決算発表の際に、目標を達成できなかった原因は企業コンピューティング部門の「受け入れがたい失策」にあると述べた。これを受け、HPでは新たな組織再編が始まっており、今後も調整が続くと、Gentileは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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