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海外アウトソーシングより、在宅勤務者の活用を--米企業間で新たな動き

Ed Frauenheim(CNET News.com)2004年12月22日 15時41分
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 あなたがこの次にカスタマーサービスに電話をかけたとき、電話に出た担当者はスリッパを履きバスローブを羽織っているかもしれない。

 市場調査会社IDCが米国時間21日に発表した報告によると、多くの企業がコールセンターの抱える難題を解決するために、ある新しい方法を導入し始めているという。その方法とは、担当者に自宅で電話対応してもらうというものだ。

 IDCによると、「ホームショアリング」または「ホームソーシング」と呼ばれるこの方法は、特定の状況下で生産性の大幅向上とコスト削減を同時に可能にするものだという。また、顧客対応業務を海外に委託する際に陥りがちな落とし穴も、この方法なら回避できるとIDCは示唆する。この落とし穴とは、国外のアウトソース先の従業員が米国の顧客をあまり理解していないということだ。

 「現在米国内には、在宅でコールセンター業務をこなす労働者が10万人以上もいる」とIDCは言う。「従来のアウトソーシングまたはオフシェアリングと比べると、在宅勤務者を活用する企業は、高いスキルを持ち米国市場にも精通した人材を、非常にリーズナブルなコストで確保することができる」(IDC)

 同報告書の内容を聞いて、海外へのアウトソーシングが米国の労働事情を悪化させていると懸念している人々も少しは安心するかもしれない。調査会社のForresterは、2015年までに300万人分を越えるサービス関連の仕事が米国から海外に流出すると予測している。ただし、海外アウトソーシングの及ぼす影響とその範囲は定かでない。

 また、海外アウトソーシングのなかには好ましくないケースもある。たとえば、Dellでは米国内の企業向けコンピュータ製品2種に関する技術サポートを、インドのバンガロールにあるコールセンターで処理していたが、顧客から苦情が出たのを受け、2003年にこれを中止している。

 コールセンターでは、優れた人材の確保の難しさや、離職率の高さ、季節によって大きく異なる繁忙度合いなどの問題を抱えており、さまざまな企業がこうした問題に対応するためにホームショアリングを導入し始めているとIDCはいう。同社は「在宅勤務者の活用方法と戦略」を持つ企業として、Alpine Access、Aspect Communications、IntelliCare、West、 WillowCSN、Working Solutionsなどを挙げている。

 IT業界では、多くの企業がより多くの社員に対し柔軟な仕事の進め方を認め、在宅勤務のような選択肢を与えている。在宅勤務に関しては、データのセキュリティリスクなどの課題があり、また労働者が疎外感を感じることもある。しかし、ホームショアリングは、労働者と企業の双方にとって都合の良い方法になり得るとIDCは述べている。

 「質の高い人材が通勤圏内にいるとは限らない。また、そうした人材と必要に応じて契約を結ぶようにすれば、電話がほとんどかかってこない時期にコールセンターに人を常駐させる必要もなくなる」(IDC)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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