Firefoxブラウザのダウンロード件数が間もなく1000万回に達する見込みだが、いまだThe New York Times紙にはFirefoxの広告が掲載されていない。
Mozilla Foundationは10月に、The New York Times紙にFirefoxの全面広告を掲載するための寄付金募集キャンペーンを行っている。その際、Mozillaはサポーターの名前を広告に掲載することを約束していたが、寄付金提供者の数は予測をはるかに上回り、1万人に達した。Mozillaでは現在、全員の名前を広告に掲載しようと奮闘しているところだ。
この広告掲載活動を指揮するのは、MozillaボランティアのRob Davis(ミネソタ州ミネアポリス在住)。同氏は、「当初の計画より時間がかかっている。7日には掲載できると考えていたが、作業に3週間以上かかってしまった。4週間はかかるだろう」と述べる。
Davisは今月中旬、あるいは遅くともクリスマスまでには広告を掲載したいと考えている。
マーケティング専門会社のHaberman & Associates(本社:ミネソタ州ミネアポリス)でアカウントディレクターを務めるDavisは、フルタイムの仕事を抱えるボランティアだ。そのためMozillaは、Firefoxキャンペーン中のDavisの稼働時間や所要経費について、Habermanに支払いを行っている。
Davisは、ウェブユーザー全体ではなく、Firefoxの下に結集したMozillaのボランティアコミュニティのためにこの広告を制作しているという。Firefoxは、これまで市場を独占してきたMicrosoftのInternet Explorerに代わるブラウザとして人気を集めている。
Mozillaの広告キャンペーンで発生している問題の1つに、募金者のうちの約1000名が指示通りに名前を提出しなかったことがある。Davisは現在、一覧に目を通しながら、ウェブのURL、社名、オンラインネームなどを使って申し込んできた寄付金提供者と連絡を取り、広告に名前をどう掲載して欲しいか確認している。
Mozillaの作業をさらに複雑にしているのが、1万人分の氏名のレンダリング処理と編集に、膨大なコンピュータ処理能力が要求されるという事実だ。Mozillaのデザイナーが変更を加えると、たとえそれが非常に小さな変更であっても、コンピュータ処理に15分かかってしまう、とDavisはいう。
The New York Times紙では、非営利目的の広告については割引料金を適用している。Davisによると、同紙はこの割引料金のほか、もう1つの割引プランをMozillaに適用してくれるという。これは、The New York Times紙が広告掲載日を決めることを承諾した顧客に適用される割引プランだ。これにより、The New York Times紙はあらかじめ指定された2週間の範囲内で、都合の良い日に広告を掲載できる。
Davisは、広告掲載費用が5万ドル以下になるものと予測している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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