米国のデジタルカメラ市場では、長年売上トップを維持してきたSonyにKodakがほぼ追いつき、両社のデッドヒートの様相を呈してきた、と市場調査会社IDCは伝えている。
IDCは19日(米国時間)、第3四半期のカメラ販売台数の調査結果を発表した。それによると、Sonyは100万台を売り上げ、市場の20%を占めたのに対し、Kodakの販売台数はSonyよりわずか1万台少なかっただけで、19.8%の市場シェアを獲得したとう。
第3位には80万台を売り上げ、16%の市場シェアを獲得したCanonが入り、さらに60万台を売り上げ、市場シェア12%のOlympusがこれに続いた。
IDCのデジタル画像担当アナリスト、Chris Chuteによると、同社がこの種の調査を開始して以来、Sonyが他社に明確な差をつけてトップに立てなかったのは今回が初めてという。
Chuteは「これまでKodakが行なってきたデジタル画像への投資がいよいよ結実し始めた」と述べ、さらに「(Kodakは)もはや低価格だけが取り柄の企業ではない。同社は品質でも高い評価を得はじめている。さらに同社は、Dellなどの提携企業とともに、以前よりもはるかに積極的に普及戦略を推進している」と付け加えた。
フィルム写真を発明し、その商用化に大きく貢献したKodakは、収益源をデジタル画像ビジネスに移行させるため、過去数年間に数十億ドルを投資してきた。同社はデジタル画像分野で、カメラディスプレイから小売のプリントサービスに至るまで、あらゆる分野をカバーする技術を開発した。
毎年各カメラメーカーはクリスマス休暇がある第4四半期に年間総売上のおよそ半分を売り上げるが、Kodakの売上急増によって今年の第4四半期の販売競争がどのような結果になるか全く予想がつかない、とChuteは語る。「現時点では、年間販売台数が最終的にどのような数字になるのか予想するのは非常に難しい」(Chute)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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