Microsoftは、modチップなどを使ったXboxビデオゲーム機のハッキングを取り締まる手段として、大ヒット中のゲーム「Halo 2」を利用しているようだ。
改造したゲーム機をつかってオンラインで「Halo 2」をプレイしようとしたところ、マイクロソフトのオンラインゲームサービス、Xbox Liveからアクセスを拒否されたという報告が、オンライン各所にある掲示板に何百件も書き込まれている。
これに関し、Microsoftの関係者は、「MicrosoftはXbox Liveコミュニティの声に慎重に耳を傾けており、操作性の整合を保つために必要な処置を講じる権利を留保している。われわれの目標は、オンラインゲームを矛盾なく安全かつ公平に楽しんでもらうことだ。他人に害を及ぼすシステムの改ざんは許されない」と声明のなかで述べただけで、「Halo 2」発売に関連したXbox Liveの新たなセキュリティ対策の有無やその内容を明かしていない。
modチップとは、輸入ディスクや海賊版ソフト、あるいは自家製ソフトをゲーム機で実行できるようにするグレー市場の付加部品で、Xbox用のものは同ゲーム機が4年前に登場した直後から出回っている。自らのXboxにmodチップの搭載やハードディスクの換装などの改造を施すと、Linuxソフトウェアの実行やデジタルメディアセンター化など、ありとあらゆる不正利用が可能になる。
modチップがゲームの著作権侵害を煽ると考えたMicrosoftや他のハードウェアメーカー各社は、以前から対策に取り組んできた。2年前には米司法省が検挙に乗り出し、modチップの販売や違法コピーゲームの交換に利用されていたウェブサイトに連邦当局の捜査が入るという出来事もあった。
調査会社Zelos Groupのアナリスト、Billy Pidgeonによると、modチップ防止とゲームの違法コピー阻止に向け、ゲーム機メーカー各社はあらゆる手段を講じてきたという。だが、オンラインゲームの登場で、ますますこの問題の重要性が高まったと同氏は述べる。
「メーカー各社は、違法コピーだけでなく、(ゲーム中の)不正行為についても懸念している。modチップを装着したXboxでは、ネット上での不正行為を可能にするあらゆる新しい手段が提供されているため、正規ユーザーの経験が台無しにされてしまう。Xbox Liveがエンドユーザーにとって素晴らしいのは、管理の行き届いた閉じた環境のためだと考えており、これを脅かす存在はMicrosoftにとって重大な懸念材料だ」(Pidgeon)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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