IBMのBlue Gene/Lが、より一般的な製品にまた一歩近付いた。
現在、世界最速のスーパーコンピュータであるBlue Gene/Lは、IBMが2000年に開始したBlue Gene研究プロジェクトの一環として開発されたものだが、これまでにわずか4つの組織/団体が購入したにすぎない。しかしIBMが以前に公約した通り、Blue Gene/LはIBMのサーバグループがeServer Blue Geneというブランド名で販売する比較的普通の製品となった。
現在Blue Geneは最低価格150万ドルで即購入可能だ。IBMは米国時間8日に、米ペンシルベニア州ピッツバーグで開催されているスパコン関連の国際会議「SC2004」の中で、eServer Blue Geneを発表する予定。
IBMはBlue Geneを1〜64ラック構成で販売する。各ラックには1024基のプロセッサが搭載されている。世界記録を樹立した16ラック構成のモデルは、不完全ながら便利なLinpackと呼ばれる速度テストで、70.7テラフロップ(1秒間に70兆7000億回の演算)の処理速度を記録した。
Blue Geneは風変わりな技術と主流の技術が組み合わさったハイブリッド(複合型)設計になっている。
Blue Geneに搭載されているプロセッサはIBMのPowerプロセッサの一種だが、これは通常の製品とは異なる新しいものだ。各シリコンには2つのコアまたは処理エンジンが搭載され、各コアは2つの数学的処理装置を備えている。2つのコアは共に数学的計算を実行でき、またどちらか一方がプロセッサ同士をつないでいる5つの異なるネットワークとの通信に専念することもできる。
それらのプロセッサの大半は、カスタマイズされ、余計な機能を省いたOSを動作させ、Linuxを動作させているマスターチップの指示通りに動く。確かにこれはプログラマーの目から見れば異例なことであるが、Blue GeneはLinuxクラスタと似ており、Linuxを実行できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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