ERP(基幹業務システム)やCRM(顧客リレーション管理)といった業務支援ソフトを専門とするビジネスソフトウェア大手のSAPが米国時間21日、第3四半期決算を発表した。世界各地域での販売が好調だったことが追い風となり、同四半期の業績は予測を上回った。
同社の発表によると、第3四半期(9月30日締め)の純利益は3億6600万ドル(1株あたり約94セント)に達したという。これは、前年同期に計上した3億1700万ドル(1株あたり81セント)と比べて15%高いだけでなく、Thomson First Callがまとめた1株あたり92セントというアナリストらの平均予測値をあっさりと上回る数値である。また同四半期の売上は前年同期比8%増の22億3000万ドルだった。
SAPは第3四半期のソフトウェア販売が好調だった理由として、世界的な需要が高まったことを挙げ、前年比10%増の年間売上を期待していると重ねて強調した。
SAPは、欧州での売上が前年同期と比べて24%増加したと述べた。また、アジア太平洋地域の売上は同四半期に23%の伸びを示したという。一方、米国では売上が6%増加したにも関わらず、南北アメリカ全体では売上が2%減少した。
同社の最高経営責任者(CEO)Henning Kagermannは声明のなかで「(欧州、アジア太平洋、米国の)3つの地域それぞれで、前年を上回る成長が見られ、予想を上回る業績を残すことができた」と述べている。
SAPが決算発表した前日には、ライバルのSiebelも同様に好調な第3四半期決算を発表している。
Siebelによると同四半期の純利益は1940万ドル(1株あたり4セント)だったという。 同社では前年同期、リストラ費用がかさみ、5930万ドル(1株あたり12セント)の純損失を計上していた。なお、同四半期の売上は3億1700万ドルで、前年同期の3億2140万ドルをやや下回った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」