Microsoftが米国時間21日、第1四半期決算を発表した。消費者と企業からのPC需要に後押しされ、売上/利益とも同社の事前予測を上回る数値となった。
発表によると、Microsoftの同四半期(9月30日締め)における売上高は91億9000万ドルで、利益は29億ドル(1株あたり27セント)だったという。なお前年同期は、売上高が82億2000万ドル、利益が26億ドル(1株あたり24セント)だった。
同四半期について同社では7月時点で、売上高が89〜90億ドル、利益は1株あたり約5セントの報酬費用を含めて1株あたり25セントになるとの見通しを立てていた。 Microsoftによると、今回発表された1株当たり利益には5セントの報酬費用が含まれているという。
Microsoftの最高財務責任者(CFO)John Connorsは声明のなかで、「企業向けと消費者向けの両ビジネスの成長が続き、素晴らしい結果が予想される会計年度で好調なスタートを切ることができた。前四半期は、商用サーバとデスクトップの両ビジネスが堅調に推移し、売上の二桁成長に大きく貢献した。われわれは今後も、企業向けと消費者向けの両ビジネスの効率化を図り、収益性を高めていく。引き続き、費用が上昇するよりも速いペースで売上を拡大させていくつもりだ」と述べた。
しかし、12月末締めの今四半期について同社では、売上高が103億〜105億ドルになると予測している。これはFirst Callがまとめたアナリストらの平均予測値107億ドルを下回る数値だ。Microsoftでは、1株あたり利益は報酬費用を含めて28セントになると予想している。
ただし同社は、来年6月末締めの会計年度全体については予想を上方修正した。Microsoftでは今会計年度の売上高が389億〜392億ドル、1株あたり利益は報酬費用を含めて1ドル7〜9セントになると予想している。同社は7月時点では、売上高が384億〜388億ドル、1株あたり利益が1ドル5〜8セントになるとの予測を発表していた。
今年6月末時点で606億ドルだった現金および短期有価証券の残高は、同四半期末には644億ドルまで増加したことを同社は明らかにしている。しかし同社は、1株あたり3ドルの特別支出が今年中に予定されているため、この残高は減少するだろうと予想している。現在は、支払いに向けたMicrosoft社員の報酬規定変更に対する株主の承認を待っているところだという。
一方、今後の売上高を占う重要な指標である同社の前受収益残高は77億8000万ドルに減少し、同社の予測をやや上回る大きな落ち込みを見せた。この数字は、前四半期期の81億8000万ドルから減少している。Microsoftは2億〜3億ドルの減少を予測していた。
ここ数四半期と同様、ドル安傾向もMicrosoftの売上高を押し上げることになった。同社によると為替レートが前年同期と同じだったら、利益は2億2100万ドル少なくなっていたという。また、株式による報酬支払額が2億7000万ドル減少したことなどから、人件費が減少したと同社は述べる。これは、Microsoftがストックオプション報酬制度を廃止し、実際の株式を譲与することに方針転換したためだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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