今年のクリスマスに一番欲しいものは世界平和だというアメリカ人だが、電子機器に関しては多くの人がプラズマテレビを買うことになりそうだ。
これは、米国家電協会(CEA)が毎年実施しているホリデーシーズンのショッピング動向予測調査から導き出された結果だ。同協会は18日より3日間、米サンフランシスコで「Industry Forum」を開催しているが、その初日にこの調査結果が発表された。CEAでは今年、ハイビジョンテレビやMP3プレイヤーなどのハイテク機器の売り上げが堅調に伸びると予測している。
CEAでは、2004年のホリデーシーズン中、消費者向け市場における電子機器の売上が5%増加すると予測している。CEAの業界分析担当ディレクターSean Wargoによると、これは14%という驚異的な成長を遂げた昨年と比べれば小さいが、経済が不安定な状況であることを考えれば申し分のない数値だと述べる。また同氏は、数値が減少した2001年や2002年から状況が大きく改善していることを示す良い徴候が見られるとも述べた。
CEAは10月前半に米国の1000世帯を対象にインタビューを行い、その結果を今回のレポートとしてまとめた。今回の調査からは、米国人がお金では買えないものを切望していることも明らかになった。今年、成人が望む贈り物の第1位は「平和と幸福」だった。それに続く第2位と第3位はそれぞれ「洋服」と「家族と過ごす時間」だった。一方、子供たちはおもちゃやビデオゲームを希望しており、成人と比較すると、これまでと変わらない一貫性を示した。
また今回の調査からは、成人が最も欲しがっている電子機器はハイビジョンテレビであることが明らかになった。昨年から売上に大きく貢献してきたハイビジョンテレビだが、Wargoによると、36インチの大画面を備えたハイビジョンテレビのどれくらいが実際にプレゼント用として購入されるかは不明だという。「消費者はハイビジョンテレビを自分用に購入している」とWargoは述べ、年末にぜいたく品を自分のために購入する現象を「セルフギフティング」と呼んだ。
ハイビジョンテレビより低価格のものとしては、デジタルカメラが昨年に引き続き話題に上がっており、成人が欲しがる電子機器の第2位に付けた。デジタルカメラの売上は今年24%増えるものと見込まれている。ノートPCも人気で、CEAでは売上が13%増加すると予想している。
デジタル音楽プレイヤーは、今年のホリデーシーズンに最も大きな成長が見込まれる製品カテゴリだ。売上高は147%増える見込みだ。ただし、MP3プレイヤーが欲しいと思っていても、MP3プレイヤー以外のものを受け取ってしまう人が今年は多くなりそうだ。米国の消費者がプレゼントとして購入する予定の商品トップ5に携帯型CDプレイヤーが入っているのに対し、実際に携帯型CDプレイヤーをプレゼントされたいと思っている人は少ないことが今回の調査から明らかになっている。「携帯CDプレイヤーを欲しいと思うより人よりも、MP3プレイヤーを欲しがっている人の方がはるかに多い」とWargoは述べている。
Wargoによると、CEAでは今年、テレビやオーディオ、携帯電話など「チップを搭載したあらゆる製品の売上高は、かなり高い確率で」1088億ドルに達すると予想しているという。この分野の売上高は昨年、1000億ドルを越えたばかりだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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