Intelは米国時間17日、同社のモバイルPC向け主力プロセッサを値下げした。同社では、こうした値下げを実施することで年末商戦に備える計画だ。
同社は、Pentium MプロセッサとCentrinoパッケージの値下げを発表した。Centrinoのパッケージには、Pentium Mとチップセット、Wi-Fiモジュールが含まれる。Pentium Mプロセッサをベースにした全ノートPC製品の半分以上がフルパッケージのCentrinoを搭載している。
2GHzで動作し、2Mバイトのキャッシュを搭載したハイエンドモデルのPentium M 755の価格は約34%引き下げられ、637ドルから423ドルとなっている。1.8GHzで動作するPentium M 745は、423ドルから294ドルへと価格が引き下げられている。
Pentium M 755をベースとしたCentrinoパッケージでは、上位モデルの価格帯で709ドルから495ドルまで、下位モデルの価格帯で695ドルから481ドルまで、それぞれ約30%の値下げが行われている。同パッケージでの表示価格は、チップセットの種類に応じて変化する。
今回の値下げは、Intelの典型的なピラミッド型の価格体系に沿って実施された。つまり、すぐ下のランクのプロセッサに付けられていた価格が、値下げと同時に、そのまま上位プロセッサに引き継がれたのである。これはIntelが近い将来、それまで最速プロセッサに付けられていた価格で新しいプロセッサをデビューさせる計画である可能性が高いことを意味している。またこれらの価格変更は、たいていノートPCの値下げにつながる。
週末に実施された今回の値下げは、IntelがノートPC分野での自身の地位について圧倒的な自信を持っていることの現れであると予測される。過去に同社は、ライバルとの争いで市場シェアが低下したとき、もっと速いペースで製品価格を引き下げて対抗した。
アナリストらは、Intelが近頃、Advanced Micro Devices(AMD)との戦いでデスクトップPC分野におけるシェアを失ったものと考えている。その一方でIntelは、2004年第3四半期に、ノートPC用プロセッサの出荷量が新記録を達成した述べている。これは、AMDが苦手としている分野だ。
今回の値下げは、ローエンドのPentium Mプロセッサにまで及ぶ。1.6GHzモデルの価格は13%引き下げられ、241ドルから209ドルへと変更になっている。Intelが発表した新価格体系の詳細は、Intelのウェブサイト上で参照できる。同サイトにはPCメーカーらが購入する1000個ロット時の価格が掲載されている。
AMDでは今週、ゲームユーザーをターゲットにしたデスクトップPC向けハイエンドプロセッサを発表するものとみられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」