Hewlett-Packard(HP)は19日(米国時間)、映画制作会社DreamWorks SKGに対して、「Shrek 2」のアニメーション制作用にユーティリティコンピューティングを利用した計算処理能力の提供を行うと発表する予定。同社はまた、Warner Brotherに対してフィルムのリストアに関する支援を行うことも合わせて発表する。
今回の2つの契約は、HPが進めるデジタルエンターテイメントおよびユーティリティコンピューティング分野の取り組みにおける最新の動きとなる。HPはこの2つの分野にますます大きな比重を置くようになっている。
DreamWorksではすでにHPのサーバを採用しているが、新たなに拡大した提携関係のもとではHPが「Utility Rendering Service」と呼ばれるサービスを通じてDreamWorksに追加の計算処理能力をレンタルすることになる。この新たなサービスにより、DreamWorksではいっそう本物に近いキャラクターや風景をShrek 2用に制作できると、HPは述べている。
一方、Warner Brothersとの契約では、HPは編集や音楽ミキシングといったポストプロダクション用のデジタルスタジオをつくるほか、Warnerが保有する(アナログの)古い映画やテレビ番組をデジタル形式でリストアする作業を支援する。
HPはデジタルエンターテイメント戦略に関して、同業界向けにカスタマイズした製品やサービスを提供し、また色味の修正やデジタル編集といった分野に向けて新しいサービスや機器をつくり出したいと考えている。また一般ユーザー向けには、デジタルエンターテイメントを核にした、新たなサービスやハードウェアの提供を計画している。
「これは単により多くの製品やサービスを販売しようということではない。自社にとって新しい市場をつくりだそうとする試みだ」とHPの戦略担当ディレクターのFelice Swappは述べている。
DreamWorksでは自社のレンダーファームで1000台のデュアルプロセッササーバを利用している。これらのコンピュータは3Dでできた骨格に詳細な画像データを追加する。HPのユーティリティコンピューティングサービスは、新たに500台分の計算処理能力を提供することになると、PDI/DreamWorksのアニメーション技術責任者Andy Hendricksonは述べている。
この結果、DreamWorksはShrek 2に登場するキャラクターで、これまでよりも本物に近い肌を再現でき、また花びらや木の葉の精度も向上すると同氏は説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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