シャープ(町田勝彦社長)は、年内に大型液晶ディスプレイと組み合わせ、AV(音響・映像)機能を高めた新コンセプトのパソコンを市場投入する方針を明らかにした。従来のAV機能付きパソコンより思い切ってデジタル家電の色彩を強め、一般家庭に広く訴求する考えで、年末商戦の目玉に位置づけていくものと見られる。
同社は9月9日に04年秋・冬モデルのパソコン11機種を発表した。DVDドライブ内蔵で、1.26kgに軽量化したモバイルタイプの「Mebius MURAMASA(メビウスムラマサ) PC-MP50G」や高輝度・高精細液晶ディスプレイを搭載したノート型の「Mebius(メビウス) PC-XV70G」など、いずれもAV機能を高めるとともにセキュリティ機能の充実を図った。価格はすべてオープン。
記者発表の席上、谷口 実・情報通信事業本部副本部長兼液晶IT事業部長は、シャープのパソコン戦略について、独自の液晶ディスプレイ技術の優位性を生かしつつ、AV機能をパソコンで使いこなすことを強調。
他社が、デスクトップモデルやノートブックモデルで大型液晶ディスプレイを用いるようになっている傾向を踏まえ、「シャープらしいこだわりをもって、(新コンセプトのパソコンについて)前向きに検討していく」との考えを示した。
シャープでは近年、デスクトップモデルを商品ラインアップから外しているが、デジタル家電に近い感覚で一般家庭に拡販できるような「パソコンらしくないパソコン」として、年末商戦に投入していく考えだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス