IDC Japanは、エンタープライズ情報ポータル(EIP)の国内市場における今後の成長予測、ベンダー動向などの調査結果を発表した。調査結果によると、2003年の国内市場規模は46億円。今後2008年までの年間成長率は9.4%で、2008年には72億円に達するとの予測だ。
今回の発表は、同社の発行しているレポート「国内コラボレーティブアプリケーション市場分析と予測:2004年〜2008年」に詳細が報告されている。EIPはコラボレーティブアプリケーション市場に含まれる「統合コラボレーティブ環境」「メッセージングアプリケーション」「チームコラボレーティブアプリケーション」「エンタープライズ情報ポータル」という4分野の中では最も小さい。しかし、このレポートに含まれる2004年から2008年の成長率では最大となっている。
2003年の市場売り上げ金額シェアは、「SharePoint Portal Server」の売り上げに加えて、他のサーバ製品とライセンスを共有する製品のマーケティング戦略が功を奏したマイクロソフトが20.5%で1位となった。次点がアプリケーションサーバを核にした「WebSphere Portal」のIBMが18.1%となっている。その後にEIP専業ベンダーのリアルコム(10.9%)、「BEA WebLogic Portal」を提供するBEAシステムズ(10.5%)、大規模ユーザーに特化した製品戦略と販売戦略をとるドリーム・アーツ(10.0%)が続いている。
企業内に存在する各種データベースを横断的に扱い、さまざまな情報やアプリケーションへのアクセス統合を可能にするEIPは、競争性優位につながるソリューションとして認識が高まっている。データ資源を一本化し、効率的な情報の活用を可能にできるということで期待している企業も多い。単純なメッセージングアプリケーションの次のステップとして導入が本格化し、中規模以下の企業群も含めた広い範囲に関心が広まるであろうことから、今後ユーザーは増加すると同社は予測している。
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