情報処理推進機構(IPA、藤原 武平太理事長)は9月6日、2004年8月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
8月のコンピュータウイルス届出件数は5091件に達し、5月の5439件、6月の5422件以来、再び5000件を超える届出となった。とくに、「W32/Netsky」は1431件の届出が寄せられ、6か月連続でワースト1をキープした。続いて、「W32/Bagle」が502件、新しい亜種の出現した「W32/Mydoom」が496件となった。
また、8月の届出ワースト10のウイルスは、すべて差出人(From)アドレスを詐称するタイプで、IPAには、「送ってもいないメールに対する配信エラーメールや、ウイルスを検出したという警告メールが届くのですが」という相談が多数寄せられているという。
IPAでは、「メールを利用していると、身に覚えのないエラーメールや警告のメールが届く可能性がある。受信しても決して慌てずに、ワクチンソフトで検査することで、ウイルス感染の有無を確認してもらいたい。ウイルスが見つからなければ、不要なメールを受信しても削除するだけで、問題はない」としており、ウイルスに感染していた場合は、ウイルスの駆除を早急に行うよう呼びかけている。
8月の不正アクセス届出件数は60件で、7月の45件と比較して約33.3%の増加となった。被害届出件数は11件で、7月の8件からさらに増加した。その内訳は、侵入8件、メールアドレス詐称2件、その他(ID詐称)1件となっている。
なお、被害届出11件のうち8件が個人ユーザーからの届出で、今年最多だった。IPAでは、「インターネットの普及によって、企業だけでなく、個人ユーザも不正アクセスの対象として狙われている。事前の対策はもちろん、被害にあった場合にも適切な措置を実施することが必要」としている。
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