Veritas Softwareは米国時間8月31日、電子メールの保存とアーカイブ化の機能拡張を目的に、KVSの買収を計画していることを発表した。
この契約に基づいて、VeritasはKVSに2億2500万ドルを現金で支払う。英国を拠点とするKVSは電子メールの保存と管理を行うソフトウェアを販売している。法規則の改変により、企業は電子メールを含むさまざまな種類のデータを保存し、しかもそれを容易かつ確実に復旧できるようにする必要が出てきており、米国の企業ではこういった機能の重要性が高まっている。
「法的な要求が増してきたことで、ユーザーは電子メールや個人の保存する文書ファイルなど、情報の種類に関係なく、特定の情報をすばやく発見できるようなソリューションを求めている」と、Veritas CEOのGary Bloomは声明の中で述べている。「KVSのソフトウェアが加わることで、Veritasはユーザーに対して、情報の保存、管理、バックアップ、アーカイブ化を行うための、市場をリードするソフトウェア群を提供できる」(Gloom)
KVSの製品は、Microsoft Exchange、Outlook、SharePointやファイルシステム内に保管されているデータをアーカイブ化する。
今回の買収は、9月末までに完了すると見られている。KVSの200人の従業員は、Veritas Enterprise Vaultと呼ばれる独立部門として業務を継続することになる。
KVSの買収は、Veritasにとって重要な意味合いを持つ。昨年6月、同社はVeritas Edition for Microsoft Exchange 2000を発表した。この製品は、ユーザーがウイルスやデータの改変から、電子メールを保護したりリカバリを行うためのワンストップ・ソリューションを利用できるようにするものだ。KVSの買収により、Veritasはこの機能をさらに強化することができる。
「当該分野でNo.1の企業を買収することで、(Veritasは)一足飛びに電子メール復旧市場に参入することができる」と、Buckingham Research AssociatesのアナリストKen Kiarashは述べている。
Veritasでは、買収の完了後に、4月から展開を開始した同社のVeritas Data Lifecycle Manager 5.0の提供を中止する予定だ。
「KVSとLifecycleは、非常に多くの部分でオーバーラップしていた」と、Veritasのデータマネジメント部門のCTOを務めるTerry Noonanは説明している。
Piper JaffrayアナリストのDavid Rudowは、KVS獲得でLifecycleの継続を止めるという今回の決定について、賢明な判断だと述べている。
「Lifecycleは未成熟な製品だという顧客の声を耳にしている。Veritasには、電子メールのアーカイブ用製品の市場が非常に盛り上がってしまい、Lifecycleを成熟させるだけの時間がなかった。彼らは市場シェアを確保する必要があった」(Rudow)
そして、Lifecycleはまだ市場で一定の勢いを付けていないため、これをKVS製品に置き換えるなら、いまのタイミングが望ましいとRudowは付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス