市場調査会社IDCが間もなく発表する報告によると、第2四半期における全世界でのサーバの売上は、前年同期比6.9%増の115億ドルに達するという。同社では、市場のローエンドとハイエンドで売上の伸びが見られたとしている。1台の価格が2万5000ドル未満のローエンドサーバの売上は21%の伸びを示し、50万ドル以上のサーバも6.1%増加したのに対し、いわゆる「ミッドレンジ・エンタープライズ・サーバ」に分類される製品--2万5000ドル〜49万9999ドルの価格帯に属するもの--の売上は11.7%減少している。
IT分野への支出は「全体としては強含みのままだが、サーバを整理統合する動きが引き続きハイエンドシステムへの需要を押し上げている」と、IDCの Global Enterprise Server SolutionsのプログラムディレクターMatt Eastwoodは声明のなかで述べている。「同四半期中に見られた支出パターンは、サーバ市場の2極化を示しており、ローエンドとハイエンドで売上の伸びが見られる」(Eastwood)
IDCは、IBMがサーバ売上で首位を維持したとしており、先に出されたGartnerのレポートと同様の結果となった。同社の売上高は前年同期比11.7%増の37億ドルで、市場シェア32.5%を獲得している。
第2位につけたHewlett-Packard(HP)の市場シェアは27.1%だったが、同社の売上は市場全体ほど伸びていない。同社のサーバ売上は、4.6%増の31億ドルだった。また第3位につけたSun Microsystemsもシェアを落として12.5%となった。売上は0.2%増の14億ドルだった。第4位のDellは9.1%のシェアを取り、売上は7.3%増の11億ドルとなった。
一方、出荷台数ベースで首位に立ったのはHPで、Sunも大きく台数を伸ばしたとIDCは述べている。同社によると、Sunの出荷台数は前年同期比で33.8%増加したが、これはサーバメーカー上位5社のなかでも最も大幅な伸びだという。
IBMの成功要因の1つは、同社のメインフレーム「zSeries」が引き続き好調なことで、IDCによるとIBM OS/390サーバの市場規模が売上ベースで前年比で40.6%拡大し、15億ドル弱になったという。IBMのzSeriesプラットフォームは、3四半期連続で大幅な売上の増加を記録したことになるが、IDCによるとこれはIBMが過去18カ月間に行った数多くのハードウェアの強化やコスト関連の変更が奏功しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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