Microsoftは米国時間26日に、SQL Server 2005データベースソフトの大規模なベータテストプログラムを開始した。同社サーバソフトウェア製品の要となるこの製品は、発表が非常に待たれているものの予定より開発の進行が遅れている。
Microsoftによると、Yukonというコード名を持つこのデータベースの最新版では、AMDのOpteronプロセッサをサポートしているという。Opteronは32ビットと64ビット両方のWindowsアプリケーションを実行できるチップ。また、このSQL Server 2005ベータ2には、ビジネスレポート作成用の数多くの機能やデータベース内のデータを暗号化する機能も追加されている。
このベータ2は26日遅くに同社の開発者向けサイトからダウンロードできるようになった。SQL Server 2005の最初のベータ版は約3000人の正式テスタに限定されていたが、今回は約50万人に及ぶプログラマやSQL Serverユーザーがこれを評価することになっているという。
第3版のベータプログラムは今年後半に計画されており、最終製品は来年前半に完成すると見られている。Microsoftは今年に入って、SQL Server 2005とVisual Studio 2005の発売を延期した。 Visual Studio 2005は、特にSQL Server 2005向けに開発されたプログラミングツールだ。Microsoftは、年末までに両方の製品を完成させたいとしている。
SQL Server 2005のベータ2では、Management Studioという一新された管理ツールも導入される。これは、既存のチューニングツールの機能と、SQL Server Reporting Servicesやモバイル版SQL Server用の新しい管理プログラムとを組み合わせたもの。このほか、複雑な分析を行うためのソフトウェアが改善され、また分析用にデータをトランザクション・システムからデータ格納システムに移動させる、いわゆるETL(Extract Transform and Load)ツールも付属するようになった。
Microsoftのサーバソフトウェアおよび開発ツール部門は急成長を遂げているが、同部門の中核製品であるSQL Server 2005が来年予定通りに登場すれば、同社のデータベース事業にいっそう弾みがつくと期待されている。同社はSQL Serverの機能を強化し、要求の厳しいコンピューティングジョブ向けの市場でIBMやOracleの製品と直接的に競争できるようにしている。市場調査会社Gartnerによると、MicrosoftはWindows向けのデータベースに関して、昨年ライバルメーカーからシェアを奪ったが、ただし同社の全体的な成長は鈍っているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」