米MicrosoftのWindowsオペレーティングシステム(OS)の次期バージョン、Longhornの発売は2年以上先の話だが、同社は、現在のWindowsパソコンからLonghornへのスムースな移行を実現するための戦略を一部明らかにした。
Longhornにおける最も重要な拡張の1つは、情報の検索や閲覧をより簡単にする、WinFSという名のデータストレージシステムだ。Microsoftのシニアバイスプレジデントの1人が、WinFSは、2005年末もしくは2006年にリリースされるときには、Windowsの既存ファイルシステムNTFSに取って代わるのではなく、NTFSと共に機能すると述べ、長らく存在した混乱を解決した。
Microsoftの企業向けストレージおよび企業向け管理部門担当シニアバイスプレジデント、Bog MugliaはCNET News.comに対し、WinFSは「NTFSを利用している」と述べた。「我々はNTFSの上にWinFSを構築した。NTFSは目的を非常に良く果たしている」(Muglia)
異なるファイルシステムがうまく共存することは、Longhornへのスムースな--そしておそらくより素早い--移行を実現する上で重要だ、とアナリストらは言う。新しいファイルシステムに、現在のWindowsのストレージシステムと互換性がなければ、エンドユーザーの間で(アップグレードに際して)混乱が生じかねない。またLonghornアプリケーションでは、旧式のWindowsアプリケーションとの互換性の問題が生じる可能性があり、商用ソフトウェアプロバイダにとって悩みとなっている。
NTFSは、WinFSで改訂されるストレージシステムの、1つの要素でしかない。Microsoftによると、MicrosoftのSQL Serverリレーショナルデータベースのクエリ機能も、もうひとつの重要な要素だという。またWinFSでは、拡張マークアップ言語(XML)のデータラベル機能も統合される、とMugliaは語った。
「WinFSは、リレーショナルデータベース技術と、XMLデータベース技術、そしてファイルシステムのファイルストリーミングが1つにまとめられたものだと考えていただきたい。これは中立的で、アプリケーションに依存しない(ストレージ)フォーマットだ」(Muglia)
MicrosoftはLonghornとWinFSにより、同社が長年解決しようと取り組んできた、厄介な問題に対処している。同社は10年近くにわたって、アプリケーション間の障壁を取り除き、保存された情報を素早く的確に提供する、単一のファイルシステムというビジョンを売り込んできた。
Microsoftは今月中に、WinFSについての同社の野心的な計画の詳細をさらに明らかにする。同社は10月末にロサンゼルスで開かれる「Professional Developers Conference」で、アプリケーション開発者とエンドユーザー向けのWinFS活用法を説明する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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