[Updated] 検索業界大手のGoogleは、待望の新規株式公開(IPO)での株式の発売価格帯を発表した。米国時間26日に米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、同社は最大で33億ドルもの資金を調達することになるという。
提出書類によると、同社の想定する株価の範囲は1株あたり108〜135ドル。この1株あたりの価格と、公開見込みの株式数が2億4600万株であることを考え合わせると、同社の希望する資金調達額は27〜33億ドルになる。これにより、同社のIPOは過去最高規模となる見込みだ。
同提出書類には、同社が株式取引に「GOOG」のティッカーシンボルを使用する予定と記されている。Googleはすでに、NASDAQ証券取引所で株式販売登録を済ませている。
なお、IPOの日程はまだ決まっていない。
Googleが26日(米国時間)にSECに提出した書類には、株式公開準備の重要なステップである最近の業績も明らかにされている。同社は6月30日までの半年間で、前年同期の5億6000万ドルを大幅に上回る、14億ドルの売上を計上した。
また同期間内における純利益は、1億4300万ドルに急増した。前年同期の純利益は5800万ドルだった。
このIPOはダッチオークション(競り下げ方式)での実施が見込まれている。つまり、まず投資家が希望する株式の数とその購入希望価格を入札する。そして、入札額の高いほうから数えて株式数が2億4600万株に達した時点での価格が、最終的な公開価格となる。
Googleが提示した3ケタの価格帯は、一部の購入希望者には受け入れられないかもしれない、とあるアナリストは言う。
「108〜135ドルという価格帯は、株式の価格としては非常に高く、普通の投資家の手には届かない」とリサーチ会社IPO Financial Networkの社長David Menlow。「機関投資家は、価格が適切な価値を反映していると思えば、IPOで1株に200ドル投資しても名にも問題はない。しかし個人投資家にとっては、1株に108〜135ドル支払うことには心理的なバリアがある」(Menlow)
だが、Menlowは同時に、GoogleのIPO価格が1株100ドルを下回る可能性は低そうだ、とも述べている。
AT&T Wirelessが2000年4月に行なった100億ドル規模のIPOや、Kraft Foodsが2001年6月に87億ドルを集めたIPOなど、Googleよりも販売株式数が多いために合計額がGoogleの予想額を上回った例はあるが、Googleの価格帯は1株の価格としては近年の最高額だ、とMenlowは指摘している。
これまで1株あたりの価格が最も高かった例の1つは、バイオ関連大手のGenentechのIPOで、1株85〜95ドルという範囲だった。そして最終的には同社の公開価格は97ドルの値が付いたとMenlowは語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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