NTTドコモは13日、法人向けFOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」を開発したと発表した。同端末は、社内で無線LANとして活用でき、社外では通常のFOMA端末として利用することができる。
NTTドコモでは法人市場の開拓に注力するとしているが、そのなかでの最大の取り組みが、事業所コードレスシステムの「PASSAGE DUPLE(パッセージデュプレ)」だという。SIPサーバやイントラネットサーバ、アプリケーションサーバなどと新端末をつないだこのPASSAGE DUPLEを導入することで、N900iLをIEEE 802.11b無線LANの端末として利用することができる。
新開発されたN900iL。現行のFOMA端末N900iと一見したところあまり変わらないが、多彩な機能を備えている |
N900iLは、現行のFOMA端末N900iをベースとして作られており、FOMAと無線LANのデュアルモードでの同時待ち受けが可能。無線LAN接続時にはIP電話機能でIP-PBXの内線電話として利用することができるほか、ブラウザ機能でイントラネットを高速にブラウズすることも可能だ。また、相手のプレゼンス情報を表示できる機能やインスタントメッセージ機能も備えている。もちろん、iモードやテレビ電話、パケット通信など、FOMAの主なサービスも利用できる。
NTTドコモ 法人営業部 プロダクトビジネス部 部長の三木茂氏は、「これまで法人市場のモバイル利用は、PHSベースの内線電話以外にあまり進んでいなかった。今回の新端末は、PHS内線電話をIP化して進化させたものだ」と述べる。「今後このようなサービスをさらに発展させ、オフィス革命を起こしたい」(三木氏)
販売ターゲットとなるのは、PBXなどの更改ユーザーや、すでにコードレスシステムを導入しているか、導入を検討しているユーザー、またIPセントレックスを利用しているユーザーなど。ドコモでは、新端末の発売予定を今秋としており、販売目標は1年以内に約10万台としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」