Apple Computerとソニーとの間には、初代Macintoshにソニー製のフロッピーディスクドライブが採用された頃からの長い歴史がある。だが、携帯音楽プレイヤーの市場で競い合っている両社の現在の関係は、いささか冷え切ったものになってしまっている。
Appleは米国時間7日にプレス関係者に声明を送り、ソニーは新たに発売したハードディスク搭載型デジタル音楽プレイヤーに保存できる曲数について、誤解を招くような説明をしている、と主張した。ソニーでは、20Gバイトのハードディスクを搭載したNetwork Walkmanに最大で1万3000曲を保存できるとしているが、これは同社独自のATRAC3フォーマットで48kbpsの圧縮率を選んだ場合の話である。
Appleによると、自社のiPod(20GBバイトモデル)には、独自のAACフォーマットを使い128kbpsのビットレートで圧縮した楽曲が5000曲保存できるという。ソニーのATRAC3は「AACやWMAのような最新のコーデックよりも劣っているという見方が優勢だ」とした後で、AppleはソニーがiPodと同等の音質を再現したければ、ビットレートを上げて132kbpsにする必要があると述べた。なお、この場合にはNetwork Walkmanで保存できる曲数は4800曲になる。
さらにAppleは、実際にソニーでも「Sony Connect」音楽ダウンロードサービスでは132kbpsで圧縮した楽曲を販売していると指摘した(これに関してソニーにコメントを求めたが返事は得られていない)。
一方、Apple側にも心配の種となるようなニュースがあった。 New York Times紙は先頃、AppleがiTunes音楽ストアで販売している楽曲について、128kbpsで圧縮されたこれらのファイルは音質の点でCDレベルまでは戻せない「フリーズドライ」版であることを、消費者にきちんと説明していない、という趣旨の記事を掲載していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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