AppleのSpotlight
TigerのSpotlight機能は、ファイルのインデックスをMac上に保持しておき、各ファイルのコンテンツをはじめとする各種データも一覧にする。たとえば、「ワシントン」というキーワードで検索を開始すると、Spotlightはファイル名に「ワシントン」という単語が含まれるものだけでなく、「ワシントン」という文字を内部に含むファイルや、さらには「ジョージ・ワシントン」という人物が作成したファイルまで素早く収集できるようになっている。
Spotlightは、AppleがiTunesと自社の電子メールプログラムに組み込んだ検索機能の副産物だ。Schillerは、検索機能をOS全体にまで拡張するための作業が、昨年10月に登場したMac OS XのPantherにまで遡ることを明らかにした。
「われわれは、かなり以前からこの問題を認識していた。これを実現することに、かなりの労力と時間をつぎ込んできた」(Schiller)
Microsoftも、Longhornで計画している同様の機能を持つ検索エンジンの概要を明らかにしているが、ただしその詳細についてはほとんど明らかになっていない。
だが、AppleとMicrosoftは、こと検索に関して意見が一致しているというわけではない。 「両社のアプローチには大きな違いがあると思う」とJupiter ResearchのGartenbergは述べている。
Appleは、デスクトップ上の検索機能だけに開発リソースを集中するとしているが、これに対してMicrosoftでは、インターネットも検索できる機能にニーズがあると考えている。同社は、検索大手のGoogleのようにインターネット検索を制圧したいと狙っているが、現在電子メールサービスとそのメッセージの検索に進出しているGoogleが、デスクトップに侵略してくる可能性もあると考えている。
ただし、Gartenbergは、いずれのOSも出荷はかなり先で、どちらのメーカーも方針を変える可能性があると指摘している。
「Longhornは完成にはほど遠く、Tigerについても最終版を目にしたというわけではない」(Gartenberg)
しかし、MicrosoftでWindowsのクライアントプロダクトマネジャーを務めるMatt Pillaは、自社のインターネット検索機能について、Longhornに搭載される改良版PC検索機能とは明確に異なるものになる、と示唆している。
Pillaは声明の中で、「Longhornの詳細を明らかにするのは時期尚早だが、同バージョンではインターネット検索には重点が置かれないだろう。その代わりとして、Longhornでは、デスクトップ上のデータの検索、関連づけ、そして操作の支援に重点が置かれることになる」と述べている。
デスクトップでの検索機能を強化するために、Microsoftは「WinFS」と名付けた新しいファイルシステムを採用しようとしてる。この技術は過去10年にわたって続けてきたWindowsの検索技術改良計画の成果だ。Microsoftによると、Longhornの初期リリース版では、このWinFSでほぼすべてのファイルフォーマットに対応するという。ただし、検索対象となるのはローカルディスクの内部だけだ。
そして、WinFSが本領を発揮するのは、ローカルPC内だけでなくネットワーク全体にも検索をかけられるようになった時だ。しかし、それが実現するのは2010年前後のことになるだろうと、マイクロソフトは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?