Red Hatが、会計年度2005年第1四半期(5月31日締め)の決算を発表した。純利益はアナリストの予想を上回ったものの、売上高の方は予想通りの伸びを見せなかった。
Red Hatの売上高は53%増加して4160万ドルとなった。これはThomson First Callがまとめたアナリストらの予測平均値4300万ドルをやや下回った。純利益は1070万ドル(1株当たり5セント)。アナリストらは、同四半期の純利益は1株あたり4セントになると予測していた。
Red Hatの株価は、最高財務責任者(CFO)Kevin Thompsonの辞任計画が米国時間14日に突然発表されたことを受け、ここ数日間下落している。同社株の14日の終値は25ドル66セント、17日の終値は22ドル35セントだった。同社は四半期決算の一部を速報値として開示し、投資家を安心させることに努めた。その結果、15日には株価がやや持ち直した。
同社は、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)ソフトウェアのサービスやサポートを年間契約の形で販売している。RHELには、オペレーティングシステム(OS)のほか、サーバ上でのJavaプログラム実行といったタスクに対応するハイレベルなソフトウェアも含まれている。ライバルには、MicrosoftやUnixを熱心に支持するSun Microsystems、Linuxで競合するNovellなどがある。
Red Hatは、第1四半期に、RHELのライセンス契約を9万8000件販売した。前四半期の販売数8万7000件と比べて1万1000件の増加となる。ただし、平均販売価格は1ライセンスあたり年間430ドルで、前四半期の平均値455ドルを下回っている。
ライセンス契約のうち7万5000件が一般企業との契約で、残り2万3000件はウェブホスティング会社やパフォーマンス要求の高いコンピューティングユーザーとの契約だった。これらの顧客層はソフトウェアを大量に購入するため、ディスカウント率が高くなる。
同社の製品は年間契約の形で申し込まれるため、新しい契約が成立すると、それが成立した四半期以外でも売上が計上される。Red Hatは、第1四半期に計上した繰延売上がその前の四半期の7090万ドルから8610万ドルへと増加していることを明らかにしている。繰延売上は、今後の四半期に計上される。
同社はさらに、3010万ドルのプラスの営業キャッシュフローも達成している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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