レッドハットが第1四半期決算の速報値を発表--利益はアナリスト予測を上回る見込み

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年06月16日 18時22分

 Red Hatが米国時間15日、第1四半期決算の速報値を発表した。同社は、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」ソフトウェアのライセンス販売数が増加したことに言及し、1株当たりの利益がアナリストらの予測値を1セント上回る見込みであることを明らかにした。

 同社は、会計年度2005年の第1四半期決算の発表を2日後に控えるなかで、この速報値を発表した。また前日の14日には、最高財務責任者(CFO)Kevin Thompsonの突然の辞任が明らかになったばかりだ。

 Red Hatによると、第1四半期の純利益は1000万ドル(1株当たり5セント)になる見込みだという。これは、1株当たり4セントというFirst Callがまとめたアナリストの予測を上回る数値だ。

 14日にCFOの辞任が発表された際、アナリストらは驚きの声をあげた。だが、発表後に同社と話をしたW.R. HambrechtのアナリストVictor Raisysは今回の辞任について、何か不都合があったわけではない、と見ているようだ。

 Raisysは15日に発表したレポートのなかで、「Red Hatの経営幹部と話をして分かったことは、同社は投資家に完全な情報を開示しようとしただけで、その際に市場の反応を見誤って適切なタイミングで発表できなかった、ということである。われわれはRed Hatの発表を言葉通りに受け止めており、不適切なタイミングで行われたこの発表に、追加的な深い含みがあるとは思っていない」と述べ、「同社は、(CFOの辞任に)市場が反応するとは思っていなかった」と付け加える。

 しかし、Red Hatの格付けを「hold」とするRaisysは、今回の辞任について「新しいCFOを探し出してから落ち着くまで、事業に短期的な混乱が生じることが予測される。そのため、(CFOの辞任は)Red Hatにとってネガティブな材料」であると述べている。

 Red Hatは、第1四半期に、RHELのライセンス契約を9万8000件販売したと述べた。なお、会計年度2004年第4四半期の販売数は8万7000件だった。平均販売価格は1ライセンスあたり年間430ドルで、前四半期の平均値455ドルを下回っている。

 ライセンス契約のうち7万5000件が企業との契約で、残り2万3000件はウェブホスティング会社など、低い価格設定の顧客カテゴリへの販売であった。

 Red Hatは、17日に全決算内容を発表すると述べている。

 同社はまた、160万ドルの株式による報酬を除いた営業利益は630万ドルになる見込みであると述べている。

 First Callによると、アナリストらは同社の売上を4300万ドルと予測しているという。Red Hatは売上の数字を明確に発表していないが、630万ドルの営業利益は売上高の約15%を占めると述べている。これを基に計算すると、売上高は約4200万ドルになる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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