Red Hatが最新の四半期決算を発表。新規ライセンスの販売急増を受け、純利益は500万ドルとなり、また売上高は前年同期比43%増の3700万ドルに達した。
同社は前年同期に5万6000ドルの純損失を報告しているが、今期で4四半期連続して黒字を達成したことになる。
さらに、同社CEO(最高経営責任者)のMatthew Szulikは、米国時間23日に行われた電話会議のなかで、今年中にデスクトップ用Linux市場に参入することも明らかにした。Red Hatのこの動きで、Linux市場のライバルであるNovellと、デスクトップ市場で強い力を持つMicrosoftにプレッシャーがかかると予想される。
2月29日に終了した2004年第4四半期に、同社は1株当たり3セントの利益をあげ、First Callのまとめたアナリストの平均予測値を達成。また売上高も予測値の3670万ドルを上回った。
同社CFO(最高財務責任者)のKevin Thompsonは声明の中で、今年の結果は、主力製品「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」の採用が予想より早く進んだためと述べている。
Red Hatは2002年に初の黒字を計上したが、RHEL導入前は連続で黒字を達成したことはなかった。RHELは以前の製品とは異なり、無償では提供されていない。
同社は同四半期に、RHELの新規ライセンス契約を8万7000件販売したと述べ、旧製品からの契約更新の割合は約90%に上ったと付け加えた。
この数値は、同社が3カ月前に予想した4万件、さらには第3四半期に達成した新規契約数3万3000件と比べて、2倍以上の数となる。Red Hatによると、これらの契約の平均販売価格は低下しているが、同社では販売件数の増加で単価の下落を相殺できると見ているという。
Thompsonによると、6万1000件の新規「エンタープライズ」契約(企業顧客との契約)の平均販売価格は1サーバあたり年間455ドルで、これは第3四半期の平均値524ドルを下回っている。
同社はこれまで合計で20万6000件のRHEL契約を獲得している。これらの顧客は契約期間全体を通じて料金を支払っていくため、当該四半期の売り上げには直接反映されない。
Szulikによると、Red Hatは4000件の新規顧客を獲得したが、そのなかには欧州やアジアの顧客も数多く含まれているという。「サーバ・クライアントの両方に関して、米国以外でも売り上げが上向いてきたと認識している」と同氏は述べ、さらに「Linuxをはじめとするオープンソースソフトに関しては、今後5年間で米国以外の地域での需要が、国内の需要を上回る」と付け加えた。
2006会計年度の終わりまでには、Red Hatの収益の半分以上が海外からのものになると、同氏はインタビューのなかで語った。
現四半期の見通しに関して、同社は売り上げが4250〜4350万ドルの範囲に収まると予想しているが、これは成長率にして15〜17.5%の伸びとなる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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