オラクル反トラスト裁判、アクセンチュア幹部が証言:「SAPやマイクロソフトも競合相手」

Alorie Gilbert(CNET News.com)2004年06月17日 17時33分

 Accenture幹部は16日(米国時間)、Oracleの独占禁止法裁判の証言台に立ち、Microsoftのビジネスアプリケーションについて、問題なのはいつMicrosoftのアプリケーションがSAPやOracle、PeopleSoftに匹敵するようになるかで、じきにそうなることは明らかだと述べた。

 AccentureのグローバルマネージングパートナーChristy Bassは、MicrosoftとSAPが競合するのかどうかという質問に対し、「それは時間の問題だ」と答えた。

 Accentureの顧客のうちSAPアプリケーションを導入する企業を支援する立場にある同氏は、この裁判でOracle側の証言台に立った。Oracleは、競合するPeopleSoftを77億ドルで買収する計画をたてたが、この買収の中止を要求する米司法省から裁判を起こされている。司法省は、この買収が成立すれば、競争が妨げられ、市場の上位3社のうち残るSAPとOracleの2社が市場を支配することになる、と主張する。

 Bassの証言をきっかけに、裁判の論点に関する両社の言い争いが一層盛んになる可能性がある。Oracleは、Microsoftが現在、大企業向け会計・人事ソフトウェア市場のシェア拡大に取り組んでいると主張している。一方、司法省は、同市場におけるサプライヤーはSAPとOracle、PeopleSoftのみであると主張し、Microsoftはグローバルにビジネスを展開する大手企業からみて現実的な候補ではないと反論する。

 Bassの証言の大半は、ドイツのSAPがビジネス管理アプリケーション市場においていかに強固な地位を確保しているか、を主張する内容だった。これに対し、司法省は、SAPは同市場で最大のサプライヤーではあるが、OracleやPeopleSoftと比べて製品の価格が高いため、一部の企業にとって現実的な選択肢にならないと主張する。

 これに対してBassは、インストールやメンテナンスを含めたSAPのソフトウェアの価格は、PeopleSoftやOracleのものよりも安い場合もあり、購入する顧客によって様々だと反論した。

 Oracleの弁護士Dan Wallは、Accentureの証言について、SAPに関する司法省の論旨の弱点を指摘するものだという。

 「司法省の主張は、Oracleが(買収に成功しても)強い競争相手がいれば、 製品価格を一方的に引き上げられなくなる、という見解に基づいている。SAPは(Oracleにとって)、現在も将来も競争を刺激する存在だ」とWallは語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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