ハードディスクメーカーのMaxtorとネットワーク機器を販売するLinksysが提携関係を結び、外付けハードディスクを無線ネットワークにつなげようとしている。
両社は15日(米国時間)に、外付けハードディスクをワイヤレスルータに接続できるようにするLinksys製デバイス(価格99ドル)に関し、提携したことを発表する予定。このデバイスを利用すれば、有線の接続がなくても、パソコンから外付けハードディスクにアクセスし、ファイル共有ができるようになる。
両社のこの取り組みは、中小企業や家庭に照準を定めたものだが、この市場にはホームネットワーキング技術を売り込もうとしている企業がいくつもある。Maxtorと、Cisco Systemsの1部門であるLinksysは共同でマーケティングを行い、ハードディスクとルータを結びつける共通のインストラクションを「Linksys Network Storage Link」と銘打って大々的に売り込む。
このインストラクションは、この技術を導入しやすくしようという取り組みを反映したものだ。Maxtorのコーポレート/ブランドマーケティングを担当するバイスプレジデントのStephen DiFrancoは、「中小企業は、非常にシンプルなものを必要としている。こうした企業には、ITシステムのセットアップを担当する部署がないからだ」と述べている。
調査会社IDCのアナリストであるBob O'Donnellは、この技術について、いわゆるネットワーク接続型ストレージ(NAS)のミニチュア版のようなものだと説明している。NASは、ネットワーク内で利用されるファイルの保存に特化したコンピュータのことで、通常は大企業で使用されている。「この技術によって、NASは企業向けのハイエンドな製品から、小規模な企業や家庭でも利用するものになるだろう」(O'Donnell)
エンターテイメントのデジタル化が進むなかで、消費者がこれを管理するのに役立つような製品が各社から出されており、データを保存したり家庭内で共有するための製品が現在急増している。このなかには、たとえばMirraの「Personal Server」や、Apple Computerが新たに発売した製品がある。Appleの新製品は、家庭内でのストリーム音楽配信機能を併せ持つ、携帯型のワイヤレスベースステーションだ。
Linksys Network Storage Linkは、2つ付属するUSBポートのうち片方を外付けハードディスクの接続に使い、またファイル管理システムを含むと両社は説明している。同製品は、有線もしくはワイヤレスネットワークで使用できるよう設計されており、Maxtor製品以外の外付けハードディスクにも対応している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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