CA、Ingresデータベースをオープンソースに--各プロジェクトの提携も発表

Martin LaMonica(CNET News.com)2004年05月25日 17時58分
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 Computer Associates International(CA)は米国時間24日、同社のIngresデータベースをオープンソースにする計画や、他のオープンソースプロジェクトとの提携についての概略を発表し、同ソフトウェア開発に深く関わっていく姿勢を示した。

 マネジメントソフトウェアを開発する同社は、Linuxで動作するIngresデータベースのソースコードを90日以内にダウンロードできるようにするという。 CAはまた、CA-TOSL(CA-Trusted Open Source License)というオープンソースのライセンスも提供する。この新しいライセンスは、法人顧客が求める法による保護を提供するもので、同社ではOSI(Open Source Initiative)からの認証取得を考えていると同社幹部は語った。

  「企業の最高情報責任者(CIO)がオープンソースソフトの利用に際して直面するいくつかの課題がある。ひとつは、信頼できるソースコードを入手することで、2つめは法的補償が十分かどうかを確認することだ」と、CAの製品開発シニアバイスプレジデント、Mark Barrenecheaは説明した。なお、CA-TOSLライセンスは、既存のCommon Public Licenseをベースにしたもの。

 CAはまた、既存の各オープンソースプロジェクトや、それらのプロジェクトが手がけるソフトウェアの開発に協力する計画の概略も明らかにしたが、この対象にはJBossのJavaサーバソフトウェア、Zopeウェブコンテンツ管理システム、Ploneドキュメント管理ソフトウェアが含まれる。

 CAは、オープンソースプロジェクトへの関与を深める取り組みの一環として、KGEM(Kernel Generalized Event Model)というソフトウェアをLinux開発プロセスに提供していた。このソフトウェアは、Linuxのセキュリティを改善し、Linuxシステムからマネジメントシステムへパフォーマンスに関する情報を供給するように設計されている。同社では、このソフトウェアが今後数カ月以内にLinux OSカーネルへ組み込まれると期待している。

 全体的に見て、CAの目標は、幅広いオープンソース開発コミュニティの力を借り、特にマネジメントを意識した一連のオープンソースソフトウェアを構築することだと、Barrenencheaは語った。

 「私は、オープンソースを追求するCAの積極的な姿勢に強い感銘を受けた。CAは同社の課題をかなりうまくこなしたと思う」と、JBossで企業開発と戦略を担当するバイスプレジデントのBob Bickelは述べている。

 CAとJBossは提携契約を交わし、JBossが開発を進めるHibernateと連動するようIngresデータベースを最適化していく。Hibernateは、リレーショナルデータベースからJavaアプリケーションへデータを供給するためのソフトウェア。CAは、HibernateソフトウェアをJBossのソフトウェアと一緒に配布し、また同ソフトパッケージの商用サポートライセンスを提供する。

 CAは、最近開始されたPlone FoundationやZopeオープンソースプロジェクトと密接な関係を築く意向で、両プロジェクトの製品向けに同社のマネジメントソフトウェアを最適化していくと、同社Linuxテクノロジーグループのシニアバイスプレジデントで設計責任者のSam Greenblattは語った。

 CAは、「BrightStor Document Manager」というストレージマネジメント製品に、Ploneドキュメント管理ソフトウェアを使用していく。同社はまた、Ploneプロジェクトにコードと開発者を提供する。さらに同社は、ZopeコンテンツマネジメントソフトウェアとIngresデータベースをいっそう緊密に統合させる計画だ。

 Ingresデータベースをオープンソースにするという決定は、全体的に見てCAに恩恵をもたらすことになると、Tier 1 Research創業者で社長を務めるAndrew Schroepferは述べている。Ingresデータベースのシェアは比較的小さく、CAの他の製品に比べ、同社の持つ大規模な開発リソースの恩恵をそれほど受けていない。

  「CAはIngresユーザーから期待できる売り上げを手放すことになるかもしれないが、オープンソースへの移行を検討しているユーザーにこれを販売することで埋め合わせできると思う。全体的に見ればこれは良いことだ」(Schroepfer)

 Linuxで起動するIngresのオープンソースバージョンは、MySQLやPostgreSQLのような、現在利用できるいくつかのオープンソースデータベースの仲間入りをすることになる。Ingresオープンソースデータベースは主にCAの既存ユーザーにアピールする可能性が高いと、JBossのBickelは語った。

 Ingresデータベースをオープンソースにすることで、CAはオープンソースコミュニティのボランティアプログラマの手で、さらに多くの機能が追加されることを期待すると同時に、Ingresデータベース上で動作する自社のマネジメントソフトウェア製品のコストを下げたいと考えていると、同社幹部らは語った。

 Ingresを中心にオープンソースプロジェクトを実施するという計画の一環として、CAはデータベースクラスタリング機能を強化した。同社はまた、クラスタ化されたLinuxサーバ用に、Oracle Cluster File SystemやIBMのDistributed Lock Managerとより緊密な技術的統合を図っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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