コンピュータ・アソシエイツ(CA)は1月7日、2004年事業戦略説明会を開催した。同社代表取締役社長の三ッ森隆司氏は「第2創業期の開始」と位置づけた昨年を振り返り、「2003年は日本に根付いたグローバル企業として事業が本格化した1年だった。ビジネスは順調に拡大しており、成長期に入る今年はそのなかでもマネジメントソフトウェアの普及をキーワードにビジネスを展開していく」と語った。
CAでは、製品群としてエンタープライズマネジメント製品とセキュリティマネジメント製品、ストレージマネジメント製品、インフォメーションマネジメント製品を抱えているが、同社では2004年はエンタープライズ、セキュリティ、ストレージを重点分野とし、それぞれマネジメントソフトウェア製品を市場投入する予定だという。
コンピュータ・アソシエイツ代表取締役社長、三ッ森隆司氏 | |
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マネジメントソフトウェア製品の日本市場投入にあたって、CAは米国本社に日本市場向けローカライゼーション組織を編成する。また、日本国内でも各ハードウェアおよびソフトウェアベンダーの製品とCA製品との統合性を検証するためのインテグレーションラボを設置する予定だ。さらに同社では、エンジニアを中心に人員を増加させるとしており、「来年度(2004年4月〜2005年3月)中に20%の増員を図る」(三ッ森氏)としている。
CAでは昨年4月に、「CAの日本における売上げを、5年以内にワールドワイドのCAの売上げの10%まで引き上げる」という目標を立てているが、三ッ森氏によると同社の昨年度の業績は好調で、「この目標を達成するめどが立ってきた」という。同氏は、外資系企業で日本市場の売上げが10%を越えている企業はまだあまり存在しないことを指摘し、「10%を達成するとワールドワイドでの日本の立場も強くなる」という。現在同社の日本の売上げはCA全体の5%強だが、「(ストレージマネジメント製品の)BrightStorはワールドワイドの売上げの15%程度を占めている。日本独自の製品戦略を実行できたのも、このおかげだ」(三ッ森氏)としている。ちなみに2004年第2四半期の同社の総売上げは、8億3300万ドルだ。
同社の日本における製品別の売上げ比率は、ストレージマネジメント製品およびエンタープライズマネジメント製品がそれぞれ40%、セキュリティマネジメント製品が15%、インフォメーションマネジメント製品が5%とのことだが、三ッ森氏は「セキュリティマネジメント製品はまだ日本で市場ができあがっていない状態。しかし海外での売上げは好調で、認証(Authentication)・許可(Authorization)・管理(Administration)の3Aは今後の注目分野でもある」と述べ、拡大が見込める分野だとしている。
三ッ森氏は、「CAは統合的なマネジメント製品を提供できる立場にあり、マルチベンダー環境をサポートしている。これまで日本市場ではこのようなCAの総合力をアピールできていなかったが、やっとマネジメントソフトウェアを普及させる体制が整った。今年はマネジメントソフトウェア普及の年だ」と語った。
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