Hewlett-Packard(HP)が第2四半期の決算を発表した。サーバ、プリンタ、サービスの売上が好調で、純利益は34%増加し、8億8400万ドルとなった。
4月30日締めの同四半期の売上高は201億ドルを記録し、同社にとって過去最高額となった。この数値は、前年同期と比較すると12%の増加で、またThomson First Callが集計したアナリストらの予測平均値193ドルを上回った。
GAAP(Generally Accepted Accounting Principles)に準じた場合の同社の利益は、1株あたり29セントとなり、一時費用項目を除いた場合の1株あたり利益は34セントで、この数値はThomson First Callの予測平均値と一致する。
また同社は、残る第3四半期および第4四半期の売上予測を、397億〜407億ドルに上方修正した。
営業利益に最も貢献したのは、引き続きプリント/イメージング部門だった。同部門の利益は2800万ドル増加して、9億5300万ドルとなった。プリンタやデジタルカメラなどの製品を扱う同部門の売上高は11%増の61億ドルであったが、なかでもレーザープリンタのトナーやインクジェットプリンタのインクなど消耗品の売上が拡大した。
同社CEO(最高経営責任者)のCarly Fiorinaは、「今回の好決算は、需要が拡大する消耗品分野への投資を続けてきた結果だ」と述べ、「モノクロプリンタよりカラープリンタの方が、消耗品を多く必要とするのは明らかだ。そしてカラープリンタは現在企業ユーザーの間で主流となりつつある」と付け加えた。
同社のサーバ/ストレージ部門の売上高は40億ドルで、営業利益は6200万ドル増加して1億2000万ドルとなった。同部門では、IntelのXeonやAdvanced Micro DevicesのOpteronプロセッサを搭載したProLiantシリーズの売上が堅調で、売上高が15%増加したとHPはいう。
だがProLiantサーバは、強烈な価格競争の影響を受け、平均的な売値が下がったと同社は述べた。
サーバ分野でのHPの最大のライバルであるIBMは、1990年代の不振から脱却し、今なお市場で圧倒的な優勢を保っている。IBMは、2004年の第1四半期にサーバの売上が19%増加したと発表している。
ハイエンド向けサーバの分野では、HPのPA-RISCプロセッサやCompaqのAlphaチップを搭載するサーバのユーザーが、IntelのItaniumを搭載するサーバに徐々に移行している。ItaniumベースのIntegrityシリーズの売上や出荷台数が、同社の全ハイエンド向けサーバに占める割合は、それぞれ16%、26%だった。
サービス部門の営業利益は、売上高35億ドルに対し、3200万ドル増の3億2900万ドルであった。売上増の多くは、顧客のコンピューティングインフラを運用するマネージドサービスからのものだが、この分野の売上高は50%の伸びを示し約6億5000万ドルになったと同社広報担当のBrian Humphriesは説明している。
一方ソフトウェアグループは前期に引き続き赤字で、研究費や、TruLogica、Novadigm、Consera Softwareといったソフトウェア会社の買収費用が足を引っ張った。
しかしながら、同部門はまもなく黒字に転換するはずだという。「来年かなりの利益を出す計画がいくつかある」と最高財務責任者(CFO)のBob Waymanは述べた。
HPは5月1日に、Ann Livermoreが指揮するTechnology Solutions Groupに、サービスやソフトウェア、ストレージ/サーバの各部門を統合した。同グループの売上高は77億ドルで、営業利益は4億ドルであった。
パソコン部門については、売上が17%増の60億ドルであったのに対し、営業利益は2200万ドル増の4500万ドルであった。平均的な販売価格は、ラップトップ、デスクトップともに上昇したが、これはライバルのDellには見られない良い傾向である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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