IBMは17日(米国時間)、Powerプロセッサアーキテクチャを使用する開発者向けのオンラインコミュニティ創設を目的とした活動を開始する予定だ。
同社は17日に、Powerのポータルサイト開設に向けた計画を発表する予定だ。同社はこのポータルを、Powerチップユーザーと、Powerベースの製品を開発するサードパーティを結ぶネットワークとしたい考えだ。
IBMは3月、Powerアーキテクチャをよりオープンにする意向を明らかにしている。同社は以前、Powerチップ技術をオープンにすることにより、Powerを利用した技術の開発が促進され、さまざまな電子機器でPowerのプレゼンスが高まるとし、それが最終的にPowerチップの売上や、IBMのチップ製造/設計サービスへの需要拡大につながるだろうと述べていた。
IBMは最終的には、Powerチップアーキテクチャの世界でもLinuxのようなコミュニティを作りたいと考えている。同社は、Powerベース機器用のハードウェア・ソフトウェアの製造/販売を奨励する、オープンな市場を育てる計画だ。同社はこのコミュニティについて、PowerチップユーザーがIBMに追加、または強化して欲しい機能を定期的にフィードバックできる環境としても利用したい、と話している。
IBMのPowerアーキテクチャは、IBMのPowerハイエンドサーバチップシリーズから、コンピュータやサーバ、携帯端末、ネットワーク機器用のPowerPCプロセッサまで、幅広い種類のプロセッサの基盤となっている。
17日に発表される予定のポータルの名は「Power Architecture」。ポータルの開設は、同社の目標達成に向けた最初の一歩となる。IBMはこのサイトを単に技術情報源としてではなく、コミュニティのミーティング場所としても機能させ、Powerに関連した今後のコラボレーションを誘導できるような、管理モデルも育てようとしている。
このポータルではIBMのほかのオンライン開発者向けリソースと同様、チップ開発用のソフトウェアツールやテスト用ソフトウェアを提供していくと、IBMの関係者は述べる。
こうしたツールの1つであるPower Architecture Packは、設計者がコンピュータワークステーション上でPowerチップ設計をカスタマイズし、開発者独自の技術とPowerプロセッサを組み合わせたシステムオンチップ(system-on-chip:SOC)プロセッサのシミュレーションを行えるようにするものだ。
SOCプロセッサは通常、プロセッサコアと入出力機能のほか、電子デバイスの稼動に必要な全てのエレメントを含んでおり、セットトップボックスやネットワーク機器などの家電デバイスでよく使用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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