IBMは12日(米国時間)、新たなチップ製造プロセスの問題は緩和されているが、まだ望み通りの成果は得られていないことを明らかにした。
IBMは電話会議の発表資料の中で、300mm製造プロセスで生産するチップの歩留まりが着実に向上し、同社の目標数値に近づきつつあるとしている。
IBMシニアバイスプレジデントのJohn Kellyは12日の電話会議で、「われわれは目標に非常に近づいている」と語った。
IBMは、200mmプロセスでの歩留まりは期待したレベルに達していると繰り返した。だが、300mmプロセスについては、歩留まりは改善しているものの、「まだ希望のレベルには達していない」と述べた。
IBMは先月、チップ部門の問題が、同社の技術グループの決算に悪影響を及ぼしたと語っていた。同社の技術グループには、IBMのサーバ・ストレージ製品や半導体部門などが含まれている。
さらにApple Computerも、先月行われた決算発表の電話会議のなかで、チップの供給量不足でXserve G5サーバの出荷量が制限されているとして、IBMを批判していた。
AppleはIBM製チップを採用している企業の1つだ。IBMはPowerPC 970チップシリーズをAppleに販売しているが、AppleではこれをG5プロセッサと呼んでいる。
Kellyは、こうした顧客のニーズを満たすため、IBMは懸命に努力していると述べている。
「第2四半期には、顧客の需要にもっとうまく応じられるようになると思う。四半期ごとに供給は改善していくだろう」(Kelly)
Appleは昨年6月にPower Mac G5を発表した際、1年以内にマシンのスピードが3GHzに達する見込みだと述べていた。IBMのチップ製造の問題を踏まえた上で、この目標が現在も実現可能かどうかについては、Kellyはコメントを差し控えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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