京都府警生活安全課ハイテク犯罪対策室と五条署の合同捜査班は、ファイル交換ソフトWinnyの作者を著作権法違反(公衆送信可能化権の侵害)幇助の容疑で5月10日午前7時52分逮捕した。逮捕されたのは東京大学特任教員(助手相当)で大学院情報理工学系研究科の金子勇容疑者(33歳、東京都文京区在住)。
京都府警は2003年9月にWinny利用者2名を著作権法違反の疑いで逮捕しているが、Winnyを開発して公開したことがこの行為の幇助にあたるとして開発者の逮捕に踏み切った。
京都府警によると、金子容疑者はWinny開発の動機として「現行の著作権法に疑問を感じていた。その中(現在の法体制の下)で違法にデジタルコンテンツがやり取りされるのは仕方がない。それなのに企業が新たなビジネスモデルを構築せず、警察に取り締まりを任せている。この体制を崩壊させるには、ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある」と自らの行為の違法性を認める発言をしている。
ネットワークの広帯域化にともない、著作権侵害を伴うファイル交換の増加が問題となっている。日本国内ではファイル交換ソフトウェアWinMXの利用者が商用ソフトウェアを違法に公開したとして2001年に逮捕されている。
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