Sun Microsystemsは、同社ビジネスの中核であるサーバ部門の責任者を入れ替えた。これは、12四半期連続で売上減少の続く同社が立て直しに向けて実施した最新の人事交替となる。
Sunは米国時間15日、3月28日締めの四半期の決算発表も行った。同期の売上高は26億5000万ドルで、前年同期の27億9000万ドルから5%減少。また損益については、1株あたり23セントとなる7億6000万ドルの損失を計上した。
同社を退社するのは、ローエンドサーバ担当のエグゼクティブ・バイスプレジデントNeil Knoxと、最高戦略/マーケティング責任者のMark Tolliver。また、ハイエンドサーバグループ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのClark Mastersが、官公庁担当営業部門を引き継ぐことを同社は明らかにした。
MastersとKnoxの後任は2人の幹部が務める。マイクロプロセッサ部門トップのDavid YenがSunのUltraSparcプロセッサを搭載するハイエンド/ローエンドサーバのトップも兼務し、一方IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)の「x86」プロセッサを搭載するローエンドサーバ事業のトップは、ソフトウェア担当CTO(最高技術責任者)のJohn Fowlerが兼務することになる。
今回の人事交替は、過去2年間で2回目の上級幹部の入れ替えとなる。Sunが今回の措置に踏み切った背景には、3300人のレイオフ、ソフトウェア部門の責任者を務めていたJonathan SchwartzのCOO(最高業務執行責任者)昇格、予想を下回る2004年第1四半期決算報告、そして長年敵対してきたMicrosoftとの大規模な提携などの要因がある。
Schwartzはインタビューの中で、今回の幹部の入れ替えが自分の判断だったことを明らかにしている。
「自分の部下となるリーダーは自分で決める。われわれは、リーダーに相応しい人間を選ぶ確実を期している」とSchwartzは述べ、さらに「われわれは、Sunがリーダーシップ、技術、ビジネスモデルのそれぞれに関して、適切な土台を築けるようにしたい」と付け加えた。
最初の人事刷新が行われたのは2002年のことで、このときはCOOのEd Zanderが退社し、戦略トップのSchwartzがソフトウェア部門担当のエグゼクティブ・バイスプレジデントに昇格、CFO(最高財務責任者)のMike Lehmanと、サーバおよびプロセッサ部門のトップだったJohn Shoemakerが引退した。
前回の大刷新は数カ月にわたって少しずつ発表が行われたが、すべて1つの判断に基づくものだとSunは主張していた。だが、Schwartzは今回の人事交替について、今後も新たな幹部の入れ替えがあるかどうかは明言していない。「交替はいつでもあることだ」(Schwartz)
15日に発表された7億6000万ドルの損失には、繰延税金資産評価引当金の増加に伴う3億ドルの諸掛かり費用、従業員および不動産のリストラに関連する2億300万ドルの費用、そして株式投資からの利益分300万ドルが含まれる。Sunでは、これらの一時費用を除けば損失額は1株あたり8セントとなり、First Callの調査によるアナリストの平均予想を1セントしか下回らない、と話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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