これまで苦戦を続けていた米Sun Microsystemsのデータストレージ事業部に、新しい幹部が加わる。
Sunは米国時間25日、同社執行副社長のMark Canepaが率いるネットワークストレージ事業部で複数の幹部が入れ替わることを発表した。
最近までライバルのEMCで高機能ストレージシステム開発担当副社長を務めていたFidelma Russoは、品質エンジニアリング担当副社長としてSunのストレージ事業部に加わった。Sunのサーバ、プロセッサ、そしてソフトウェアの各グループでマーケティング組織のトップを務めてきたAndy Ingramは、Kathleen Holmgrenの後継としてストレージ事業部のマーケティング担当副社長に就任する。Holmgrenは製品ライン管理担当副社長に就任する。
Sunによると、ストレージ事業部担当CTO(最高技術責任者)のBalint Fleischerも副社長に就任し、担当部門が新たに増えるという。
アナリストによると、サーバコンピュータの販売で有名なSunは財政難に苦しんでおり、ストレージ事業部の業績も芳しくないという。
IDCの調査によると、ディスクストレージシステムの国際市場におけるSunのシェアは、2002年の第2四半期は8.4%だったものの、今年の第2四半期には7.7%に落ち込んでいるという。一方で、ライバルの米Hewlett-Packard(HP)、米IBM、米Dell、日立、そして米Network Applianceの各社は、いづれも同時期にマーケットシェアを伸ばしている。IDCによると、Sunのディスクストレージシステム全体の売上高も昨年比12%近く減少して3億6500万ドルだったという。
だがSunによると、自社のストレージ部門には回復の兆しが見えているという。SunはIDCの数値を示しながら、ストレージ市場全体の規模が2%近く減少した中で自社の総売上高が今年の第1四半期から第2四半期にかけて22%増加したことを明らかにしている。さらに、同社がUnixオペレーティングシステム搭載コンピュータ用のディスクストレージシステムのマーケットシェアを拡大したことは、IDCの統計でも示されているという。
Fleischerによると、ストレージ事業部では2001年から、異種ストレージデバイスを1つのシステムとして利用可能にするソフトウェアが専門のPirus Networksなどの企業各社を買収することで、新技術を加えてきたという。また、同社のストレージ製品もローエンド、ミッドレンジ、そしてハイエンド製品へとラインナップを拡大したという。
「我々は過去3年で大きな進歩を遂げた」(Fleischer)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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