日本HPとマイクロソフト、企業向け64ビットDB市場での提携を強化

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP、樋口泰行社長)とマイクロソフト(マイケル・ローディング社長)は4月5日、ハイエンドの企業向けDB市場に向けた取り組みを強化することで合意したと発表した。その一環として、国内の大規模DBユーザーを想定した「HP Integrity サーバ Superdome」と次期「Microsoft SQL Server 2005」を組み合わせた早期共同検証プロジェクトを開始する。

 今回の共同検証プロジェクトは、両社が03年8月に締結したミッションクリティカル・システム分野における協業関係をさらに強化したもので、Windowsをベースとしたミッションクリティカル・システムの導入を促進していくことが目的。

 具体的には、

  1. 「SQL Server 2005」をベースとした高可用性技術検証、ノウハウの早期確立
  2. 将来まで含めたトータルなミッションクリティカル・システムの提案
  3. 大規模業務システムにおけるWindows Server、SQL Server、.NET Frameworkを始めとするアプリケーションプラットフォームの導入促進

――の3つに取り組んでいく。

 実際の施策としては、「Superdome」および「SQL Server 2005」を用いた共同検証プロジェクトを実施する。すでに、「HP Integrity サーバ Superdome」、「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array 5000(EVA5000)」をマイクロソフトの調布技術センターに今年2月に導入設置しており、3月から05年1月までの11か月間で、大規模DBユーザーを想定した共同検証を実施する。これによって、日本において導入を検討しているユーザーのシステムに近い環境をベースに、高可用性技術、移行方法などの検証を実施し、この成果を米マイクロソフト本社の製品開発に役立てることで、ユーザーニーズに適した製品提供を目指す。

 また、「SQL Server 2005」に搭載予定のDatabase Mirroring技術を中核としたレプリケーション、障害時フェイルオーバー、バックアップ、復旧などの高可用性環境の実践的な構築方法を検証していく。マイクロソフトから5人、日本HPから5人の総勢10人の体制で実施する予定。

 さらに、日本HPにおけるWindows Server、SQL Server、BizTalk Serverおよび .NET Frameworkをベースとしたマイクロソフトのアプリケーションプラットフォームの技術者育成を図っていく。「SQL Server 2005」と、次期「Visual Studio 2005」の早期トレーニングを実施することで、共同検証終了時に、日本HP内のマイクロソフトのアプリケーションプラットフォームの技術者を300人にする方針。

 このほか、「ジョイント・ミッションクリティカル・サポート・センタ(JMCSC)」におけるサポートの拡充を図る。「JMCSC」では、両社の技術者が相互のサイトに常駐し、共同でミッションクリティカル・システムのサポートを提供しており、今回の協業では、その結果を基に「JMCSC」におけるサポートの拡充を行っていく。

日本ヒューレット・パッカード
マイクロソフト

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