Intelでは昨年、CEO(最高経営責任者)のCraig Barrettをはじめとする経営幹部に、前年を大幅に上回るボーナスやストックオプションを支給した。だが、同社の目の前には、ストックオプションをめぐる株主との対決が待っている。
同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した書類が米国時間31日に公開されたが、この書類によると、CEOのBarrettは、2003年に本給として前年と同額の61万ドルを受け取ったという。またボーナスは、前年の107万ドルから大幅アップにして151万ドルとなり、ストックオプションも前年の58万4000株から135万株に増加している。
Intel社長で、来年にはCEOに就任すると見られているPaul Otelliniの場合は、ボーナスが61万2600ドルから86万7600ドルへ、またストックオプションも66万4000株から90万株に増加している。なお、Otelliniの基本給は、昨年と同じ35万ドルだった。
SECへ提出された書類のなかには、同社がストックオプション支給に関する変更を求める、株主からの提案も盛り込まれている。この3つの提案は、組合が支援する年金基金から出されたものだ。その1つは、オプション支給にかかるコストを経費として計上させようとするもので、2つめの提案はオプションの代わりに制限付き株式を支給させようとするもの。そして3番目の提案では、経営陣によるオプション行使時に業績に関する指標を導入するよう求めている。
Intelはこれら3つの提案すべてに反対しているが、すでに独自の代案を提示しており、支給するストックオプションの数量を1年ごとに見直す機会を株主に与えるようにしたいとしている。なお、同社の年次株主総会は、5月19日に開かれる予定だ。
Intelは来年、新しいCEOを指名すると見られている。8月に65歳を迎えるBarrettは、社内規定によって2005年5月の株主総会までにはCEOの座から退くことになっているが、ただし取締役として同社に残ることは可能だ。同氏の退任を受けてCEOに就任する可能性が高いのは現在社長のOtelliniで、来年の株主総会頃には54歳になっている。しかし、Barrettの引退時に施行される社内規定の変更により、Otelliniは60歳までしかCEOの座に留まれなくなる。同氏は、1970年代にカリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得して以来、Intel一筋の職業人生を歩んできた。
ちなみに、取締役会議長のAndy Groveは現在67歳だが、社内規定では72歳までその座に留まれる。同氏のボーナスも前年の75万5500ドルから87万7700ドルに上昇。または同氏は10万株のストックオプションも手にした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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