Lindowsが米国時間16日に発表したところによると、同社はMicrosoftがこれ以上、国外でLindowsに対する商標訴訟を起こさないように求める請求を米連邦地裁に提出したという。
Lindowsは、Microsoftが国外で新たな訴訟を起こすのを阻止すべく、ワシントン州地方裁判所に手段を講じるよう求める書類を提出した。この申請は、「Windows」という名称を巡る商標権に関してLindowsとMicrosoftが続けている一連の論争に起こった新たな動きだ。
2001年から始まった一連の法廷闘争の根底にあるのは、「Lindows」という名称が、Microsoftの広く普及しているOS「Windows」の商標を侵害しているとMicrosoftが確信していることだ。Lindowsは、Windowsに似たインタフェースを持つオープンソースLinux OSのバージョンを販売している。
2月にシアトルの米連邦地裁は、Microsoftの商標訴訟に関して、「Windows」という名称が、Microsoftが1985年にWindows 1.0を発表する前に一般的な名称だったかどうかを陪審員の判断を委ねた。また、同訴訟の裁判官は、すでに遅れていた3月1日という公判期日を日程を定めずに、Microsoftの上訴が決定されるまで延期した。
米国の訴訟でLindowsに対する最終的な裁定を待っているMicrosoftは、同じ線に沿って国外での法的キャンペーンに乗り出した。ワシントン州レドモンドを本拠とするMicrosoftは、同社の不満をカナダに持ち込み、オタワの連邦裁判所でLindowsを相手取った商標違反訴訟を起こした。
これまでのところ、両社の戦いはLindowsがまだその名称の下で事業を継続していることから、同社に有利に展開しているが、ただしオランダの法廷では敗北を喫している。1月に、オランダの裁判官はLindowsに対して仮差し止めを命じ、同社がオランダ、ベルギー、ルクセンブルクで、Lindowsの名前の下で製品を販売したり広告を展開することを禁じた。またフィンランドとスウェーデンの法廷も同様の差し止め命令を出している。
こうした裁定を受け、Lindowsはベネルクス3国では、「Lin---s」の名前で製品を販売するつもりだと述べた。しかし、先週Lindowsは、ベネルクス3国から同社ウェブサイトへのアクセスを阻止しなかったとして、1日あたり12万3000ドル(10万ユーロ)の罰金をLindowsに課すようにオランダの法廷に依頼したという正式文書をMicrosoftから受け取ったと述べていた。
Lindows最高経営責任者(CEO)のMichael Robertsonは、Microsoftが自社に有利になる法廷を探して訴えを起こしていると以前非難していたことがあった。また16日にはMicrosoftが米国での訴訟を遅らせているのは、Lindowsに膨大な訴訟費用を支払わせようとしているからだと述べた。この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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