米マイクロソフト、Windows商標権問題で欧州企業にも圧力

 米Microsoftは米Lindows.comとの法廷闘争の場を欧州まで拡大し、Lindowsソフトの販売を阻止すべく欧州のパソコンメーカーとLindowsに圧力をかけた。

 商標をめぐるLindowsとMicrosoftとの争いは新たな局面を迎えている。MicrosoftはLindowsという社名が米国でWindowsの商標を侵害していると主張してきた。このMicrosoftの訴訟は来年の3月に裁判が開始される予定。

 今回は、Microsoftが保有するWindowsという製品名の欧州における商標が問題となっているが、同社はこれまでも商標権侵害について法的措置を講じてきた。ベネルクス3国(オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ)とスウェーデンのMicrosoftの現地法人を代理する弁護団は、それらの国々のLindows現地法人およびパソコンメーカー数社に対して書簡を送付し、Lindowsという名前の使用はそれらの国々におけるMicrosoftの商標権の侵害にあたる、と警告した。

 書簡の中でMicrosoft側はLindowsおよび再販業者にLindowsソフトの販売を中止するよう求め、中止されない場合は何らかの「法的措置」を取ると警告している。さらにベネルクス3国の弁護士はLindowsに対し、ベネルクス3国の国民が同社のウェブサイトにアクセスできないようにするよう求めた。

 Microsoftの広報担当、Jim Deslerは同社が書簡を送付したことを正式に認めた。「Lindows側の(商標権の)侵害行為を阻止するために、欧州の数カ国でいくつかの手段を講じた」(Desler)

 欧州のパートナー企業を結集させるため1週間の日程でアムステルダムを訪れたLindowsのCEO、Michael Robertsonは、今後も欧州でLindowsの販売を続けると語ったが、その決断により、今後さらに訴訟が増えるだろうと予想している。

 Robertsonは、「これは新たな法的手段を講じることによって我々に資金を使い果たさせようとする(Microsoftの)一種の戦術だ」と述べ、さらに「3カ月後に米国の裁判所でこの訴訟の判決が下るのだから、これらの訴訟を提起しても全く意味はない。仮に我々が米国の訴訟で敗訴すれば、社名を変更する。それで何の問題もない」と語った。

 Microsoft のDesler は、同社は自社の商標権を守らなければならず、さもなければそれらを失う恐れがあると述べ、さらに、米国の裁判所の判決の効力が海外の商標に及ぶことはないだろうと語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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