オープンソースソフトウェアベンダーのLindowsは米国時間12日、Microsoftがオランダの裁判所に対して、Lindowsに罰金を課すよう求めたことを知らせる書類を受け取ったと述べた。Microsoftは、Lindowsがオランダ、ベルギー、ルクセンブルグの3カ国のユーザーが、Lindowsのウェブサイトへアクセスすることを阻止しなかった場合、1日当たり12万3000ドル(10万ユーロ)の罰金を科すことを求めているという。現在両社は、MicrosoftがLindowsを相手取って起こした訴訟について、裁判所の最終判断を待っているが、そうしたなかでMicrosoftはこの申請を行った。
だが、Lindows側はウェブサイトへのアクセスを阻止することは簡単ではないと主張。ユーザーは、国際的に展開するISPやプロキシサーバ、匿名化ソフトウェアなどの方法を用いて、アクセスの出所をわからなくできるからだ。なお同社はこの日、この3カ国の市場から製品を完全に回収したことも発表した。
Microsoftは世界各国の法廷で、Lindowsが自社のWindowsの商標を侵害していると主張している。オランダのアムステルダム地方裁判所の判事が、オランダ、べルギー、ルクセンブルグでのLindowsという名称での製品販売や広告展開を禁じる仮差止め命令を言い渡したことで、Lindowsは立場を後退させていた。フィンランドとスウェーデンの裁判所もこれと同様の決定を行ったが、一方米国の判事はMicrosoftの要求を繰り返しはねのけている。
商標論争の解決を間近に控え、Lindowsは2月に、ベネルクス3国ではLin---sとして事業活動を続けると述べていた。だが現在Lin---s.comのサイトには、「オランダ、べルギー、ルクセンブルグからのアクセスユーザーは、このウェブサイトにアクセスしたり、自社の製品を購入することはできない」との注意書きがあるだけだ。
「我々はこの3カ国の市場から製品を完全に回収し、またウェブサイトの全ページに警告を掲示している。それにもかかわらず、Microsoftは判事に対し、米国以外からのユーザーが米国にあるLindowsサイトへアクセスできることから、1日たり10万ユーロもの罰金を求めている」とLindowsのCEO、Michael Robertsonは発表した声明のなかで述べている。
「Microsoftの行動は、この訴訟が同社のオランダでの商標保護や市場の混乱とは一切関係なく、単に我々を廃業に追い込もうとしていることを示すものだ」(Robertson)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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