半導体市場に明るい見通し--前年比23%増との予測

Dinesh C. Sharma(CNET News.com)2004年02月27日 19時07分

 半導体市場は、今年になって回復の傾向を示しつつあるが、依然として消費者のムードによるところが大きいようだ。

 調査会社Gartnerは、今週発表した仮予測のなかで、2004年度の全世界における半導体の売上が、昨年の1770億ドルから23%近く増加し2170億ドルに達する見込みだと述べている。

 過去2年にわたり、半導体の需要は、携帯電話のような電子機器を求める一般消費者や、PCをアップグレードする企業ユーザーに支えられていた。ここへきて景気が回復しつつあることから、今年チップへの需要は急増しそうだ。だが、Gartnerのアナリストは、同社の予測を控えめなものだとし、企業がいまだにIT投資に慎重な姿勢を見せており、また消費者の電子機器への需要はあまりあてにできないことをその理由に挙げた。

 IDCでは、PCやPDAメーカーからの需要の増加が増加することから、DRAMメーカーの売上は今後2年にわたって成長を続けると予想。また、昨年半導体製造機器の出荷が増加したことにも、半導体市場の好調ぶりが現れていると指摘した。

「2004年には、供給がタイトになり、業界全体では売上・利益ともに増加する。また、半導体メーカー各社の財務状態が改善するにつれて、設備投資も増加するはずだ」と、Gartner調査部門のバイスプレジデントRichard Gordonは述べた。「半導体製造工場全体の稼働率は、現在95%を超えており、これは業界が追加設備投資を行う一般的なしきい値よりも約10%ほど高い」(Gordon)

 2004年全体を通じて設備投資が増加すると、次年度には生産能力が拡大することになり、それが次には需給状況の緩和やリードタイムの短縮、価格の低下につながる。売上高は来年ピークに達し、2450億ドルとなるとGartnerでは説明している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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