2003年の半導体市場は予測を上回る成長を見せ、2ケタ成長になる見込みだ。米IDCセミコンダクタープログラム バイスプレジデントのマリオ・モラレス氏は10月17日、世界の半導体市場規模について、前年比10.8%増の1560億ドルになると予測した。
IDCでは昨年10月以降、2003年の半導体市場の成長率を9%と見込んでいた。しかし、PCや携帯電話端末の市場が予想以上の伸びを示していること、各国の経済状況が改善してきたことなどから、予測値を上方修正したという。「今までのように飛躍的な成長は見られないものの、PC市場が回復してきたことから着実な成長が期待できる」(モラレス氏)。また、DVD関連機器やデジタルカメラなどのコンシューマー機器の成長も市場を牽引するとした。
特にPC市場については、一般消費者や公共分野での利用が市場を支えているとモラレス氏は指摘する。Hewlett-PackardやDellなどによる価格競争とワイヤレス化により、
米IDCセミコンダクタープログラム バイスプレジデントのマリオ・モラレス氏
IDCでは2004年度の半導体市場予測についても上方修正した。従来は16%の成長と予測していたが、これを18%に修正する。その後も市場は年率13%で成長を続け、2007年には2540億ドル規模になるという。
モラレス氏は今後半導体市場の牽引役と予想される中国市場についても言及した。中国の2003年の半導体市場規模は約150億ドルだが、2007年には約380億ドル規模になるという。「(日本を除く)アジア市場の約40%、世界全体の15%を占めるようになるだろう」(モラレス氏)
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