NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、「ネット家電接続サービス」(仮称)の04年内の提供開始に向け、2月16日から9月30日の期間限定で、家電メーカーなど11社と共同で「ネット家電セキュア接続実証実験」を開始する。
「ネット家電接続サービス」は、同社が「モノ−to−モノ(m2m)」の安全な通信のために開発した通信手順「m2m−x」に基づき、ネット家電と遠隔地の携帯電話、パソコン、他のネット家電とのインターネットを介した双方向リアルタイム通信を、なりすましによる不正操作などの心配なく簡単・安全に実現するサービス。
同サービスでは、IP電話で広く利用されている通信手順「SIP(Session Initiation Protocol)」を応用しており、ユーザーは、必要とされるセキュリティを実現・維持するために面倒な機器設定を意識する必要がないのが特徴。また、高度なセキュリティやさまざまなアプリケーション通信を実現するために必要な、家電本体や通信網の処理負荷を大幅に軽減しているため、低コストでの製品化・サービス化が可能。
今回の実証実験では、各社が開発した「m2m−x」対応製品(プロトタイプ)同士を、NTT Comが提供する「m2m−xマネジメントサーバ」の仲介によってIPv6インターネット上で相互接続し、各社が提案するさまざまなアプリケーションの動作確認を実施する。これによって、技術課題の洗い出しやマーケティングデータの収集を行う。なお、同実験の一部は、通信・放送機構による「成果展開など研究開発事業(情報家電のIPv6化に関する総合的な研究開発など)」の一環として実施する。
今後、同社では、異なるメーカーやプロバイダ間でのネット家電の相互接続性の確保に向け、実験参加各社と共同で各種関連団体などに実験結果を広く公開し、「m2m−x」の採用を提案していくことで、ユビキタス社会の早期実現を支援していく方針。
実証実験に参加する企業は、三洋電機、ソニーブロードバンドソリューション、タカラ、ディアイティ、東芝、パイオニア、パナソニック コミュニケーションズ、富士通アクセス、松下電工、ヤマハ、リコー。
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