三菱総合研究所は3月5日、デジタル情報流通市場の中間予測を発表した。同市場は2002年度の9兆円規模から年平均15.4%で成長し、2005年には約14兆円規模に達する見通しだ。
三菱総研が定義するデジタル情報流通市場とは、「デジタルネットワークを通じて提供される画像や音楽配信などのデジタルコンテンツ、アプリケーションサービス、それを流通させるためのISP、IDCなどのプラットフォーム、ADSL、光ファイバなどのネットワーク、ネット家電など利用するための端末を合わせた市場」である。
同市場の成長を後押しする要因として、同社はブロードバンドの普及やIP利用の拡大、コンテンツビジネスの本格化を挙げている。また、ネットワークを介したサービスも拡大するという。
市場を分野別にみると、コンテンツアプリケーション分野が年平均62.8%で成長する。プラットフォーム分野は企業によるアウトソーシング需要の高まりを受け、9670億円から年平均10.3%で増え1.3兆円へと拡大。ネットワーク分野は、IP電話の普及が追い風になり年平均15.8%増となる。また端末分野は、地上波デジタル化などの影響でデジタルAV機器が広まり、2005年度には5.2兆円規模に成長する。
消費者市場と企業向け市場を比較した場合、伸びが著しいのは消費者市場。年平均22.3%で成長する。一方、企業向け市場はIP化の進展がネットワークサービス市場を圧迫し、年平均成長率はわずか2.1%にとどまる見通しだ。
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